史上最凶のテロ集団ともいわれる「イスラム国」は、日本人の思考や感情、常識からはかけ離れた“土壌”で生まれ、手の付けられないモンスターと化した。

 日本に刃が向けられた今、私たちが自らの安全を守るためにも、知っておくべき事柄をまとめた。

 イスラム国の統治の基本は“恐怖政治”である。例えば、公共の広場を鉄の板で覆い、公開処刑が実行されるときだけ、市民を招き入れているという。

「イスラム国」日本人人質事件 現地対策本部が置かれる日本大使館前で、地元ヨルダン市民らがキャンドルを灯し殺害された後藤健二さんらを悼んだ =2日、ヨルダン・アンマン
 一方で、「首都」に位置づけられるラッカでは、防衛省や保健省などの省庁が設置され、既存施設を利用した行政サービスも徐々に整備されている。銀行や発電所、礼拝所、商店も「国」が運営。貧困層や母子家庭には援助もあり、逆に富裕層には「イスラム税」を課しているという。

 その行き着く先はどこか。

「名称に『イラクと大シリアのイスラム国』とあるように、オスマン帝国時代のシリア州、すなわちイスラエル、パレスチナ、ヨルダン、レバノンにまで支配地域を広げることが目標と考えられます」(千葉大学・酒井啓子教授)

 イスラム国が次のターゲットとして狙っているのが、「大シリア」の範疇で軍事力が貧弱なヨルダンだといわれる。

「安倍首相が中東訪問でヨルダンに支援を約束したのは、そのためです」(酒井氏)

 ヨルダン支援の声明にイスラム国がカウンターで当ててきたのが、あの日本人の人質殺害予告だったということだ。では、今後、イスラム国は日本に何を仕掛けてくるのか。

 「日本の世論がテロに動揺して、政府批判が巻き起こるようなら、テロに効果ありと判断して、さらにテロを繰り返すでしょう」(元在シリア特命全権大使・国枝昌樹氏)



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