韓国の反日ナショナリズムは、常軌を逸するレベルに達したようだ。慰安婦をめぐる日本攻撃の舞台を米国へ広げているが、ここへきて、旭日旗を「戦犯旗」だと決めつけて敵視する動きも目立ってきた。

 韓国のサッカー協会やメディアは、サッカーの応援などに旭日旗を用いること自体を問題視している。しかも、旭日旗敵視を、韓国外務省の報道官までが肯定する始末だ。しかし、旭日旗は、日の丸(日章旗)と並んで日本を象徴する旗だ。自衛隊も使用しており、スポーツの応援に使うのに問題はないはずだ。韓国の反日ナショナリズムによって、旭日旗の名誉が奪われることがあってはならない。日本の政府や要人は、韓国の無理押しにはっきりと反論すべきだろう。

無理がある排斥理由

 7月28日のサッカー東アジア・カップの男子日韓戦で、韓国応援団は歴史問題で日本を非難する横断幕を掲げた。日本サッカー協会は、国際サッカー連盟(FIFA)が禁ずる応援時の政治的主張に当たるとして、東アジアサッカー連盟に抗議文を提出した。

 これに対し、韓国サッカー協会は日本のサポーターが旭日旗を振ったことが発端だと、反論にもならないような主張をしている。韓国サッカー協会は、旭日旗は「大韓民国の国民には歴史的な痛みを呼び起こす象徴」(7月31日付韓国紙「中央日報」日本語電子版)だとしている。

 このような見方は韓国社会で広く認められているようだ。「朝鮮日報」(7月30日付日本語電子版)も旭日旗を「日本の軍国主義の象徴」と断じた。

 朝、東から昇る太陽をかたどった旭日旗は外国人から「クールだ」とほめられることもある。日の丸とともに「日の本の国」を象徴し、縁起がよく元気が出るデザインだ。そういえば、朝日新聞の社旗も旭日旗の意匠の一部を使っている。

 日本海軍の軍艦旗、日本陸軍の連隊旗も旭日旗の一種だった。大東亜戦争を含め、近代日本の戦いには旭日旗と日の丸が翩翻(へんぽん)とひるがえっていたが、それを理由に排斥するのは無理がありすぎる。韓国の反日ナショナリズムは日の丸も否定したいが、さすがに無理があるため旭日旗を狙い撃ちしているのではないか。

 ナチス党のハーケンクロイツ旗と同列視する意見まで韓国にはある。独裁政党の党旗と、日本を象徴する旗の性格を混同するとは失礼な話だ。

国際社会は受け入れ

 自衛隊は旭日旗を堂々と使い、国際社会から受け入れられてきた実績がある。海上自衛隊の自衛艦旗(16条旭日旗)と陸上自衛隊の連隊の自衛隊旗(8条旭日旗)がそれにあたる。

 海自の護衛艦が旭日旗を掲げるのは、軍艦と民間船舶を区別するために、軍艦旗を掲げる国際ルールにのっとったものだ。陸自の連隊旗は部隊の名誉と団結の象徴になっている。

 大東亜戦争の相手だった米軍は、自衛隊が旭日旗を使うのに何のクレームもつけない。それどころか、友軍の旗として、ごく自然に敬意を表している。

 旭日旗の敵視は韓国政府にも及んできた。韓国外務省報道官は1日の会見で「(旭日旗が)韓国国民と、過去に日本帝国主義の被害を受けた人々に、どのような意味を持つものか日本はよく分かっているのではないか」と述べた。

 韓国外務省は国益を考える部門ではないのだろうか。韓国政府や韓国軍が反日ナショナリズムに同調し、旭日旗を排斥すればとうなるか。日韓の安全保障にとって重要な自衛隊と韓国軍の防衛協力・交流は停滞せざるを得ない。国旗に匹敵する旗を敵視する外国の政府や軍と、充実した協力などできるわけがないからだ。旭日旗の意味が分かっていないのは、韓国の方である。
(論説委員 榊原智)