小坪慎也 (福岡県行橋市議会議員)

 SEALDsと就職、このテーマで原稿を書くのは感慨深いものがある。かなり盛り上がっているテーマだが、この議論は私が発端と言っても過言ではないからです。先般、私がBlogにて「#SEALDs の皆さんへ①就職できなくて #ふるえる」というタイトルで上梓させて頂いたところ、関係各方面より多数の反響を頂いた。攻撃的な取材攻勢と偏向報道、一部では捏造の被害にもあいました。

 東京新聞からも電話取材、紙面化。日刊ゲンダイでは一面に載ったとのこと、また西日本新聞からも取材を受けた。毎日新聞の場合は「左ですから!」と強烈な宣言を受け、地方版で宣言通りに叩かれた。J-CASTニュースは取材もせずに大きな誤報、しかもYahoo!のヘッドラインに転載され、私自身も「偏向報道」の被害を当事者として受けました。

国会前で集会を開き、安全保障関連法案反対を訴える「SEALDs」参加者
 多くの取材攻勢を通じて、「特定の層」は意図を持って動いているように感じました。記者たちを含む実社会の動きを振り返るに、イデオロギー的に対立する層が警戒しているのが何であるか、おぼろげながら見えてきました。

 このテーマにおける左翼の反応は、異常なレベルでありました。web上でも盛り上がっておりましたが、リアルへの広がりのほうが大きかったように思う。多くの紙媒体が反論、擁護を行いました。なんと国会でも野党が取り上げています。ではネットの反応がどうかと言えば、発端となった当方のブログのfacebookのいいね!は7000弱、tweetも4000台。いいね!が1万を超えることもしばしばある中、アクセスとしては決して多いものではありませんでした。頂いた意見・反応も8割方が賛同の意見。批判もなく、ほどほどのアクセスであり炎上もしておりません。実際、そのように報道されたこともありません。
 
 言い換えれば、ネット上の左派勢力よりも、実社会における左翼が注目したテーマなのです。「SEALDsと就職」というテーマは、中高年層を主力とする実社会の左翼を惹きつけるのでしょうか。大きなトピックとなったのはなぜか。一つには、ある最高裁判例の存在と密接な関係があるように考えています

政治活動が就職活動に与える影響

 「SEALDsのデモ活動が就職活動に与える影響」についてですが、一人の政治家として「影響はない」と思いたいし、発信したい。ただし「SEALDsのデモ活動」が主語であれば、です。これが「SEALDsの活動を通じてある誤解を受けた場合」となれば、影響があると考えています。ひどく微妙な言い回しに感じたかと思いますが、この違いこそが全ての議論の最重要ポイントです。

 この両者は極めて似ていますが、絶対に混同してはならぬ部分です。逆にSEALDsの学生たちに伝えたいことでもありました。ネット上の保守層にも是非、理解して頂きたい重要な差異であります。

 混同されがちな部分ですので、最初に宣言しておきます。「政治活動が就職活動に与える影響」についてでありますが、私は「ない」と断言したいのです。実際には影響はあるのかも知れませんが、私はそれを認めたくはありません。ゆえに「ないと断言したい」というフレーズを選択しました。政治活動が就職活動に影響を与えるなど、あってはなりませんし、そのようなことはないと信じたいのです。
 
 学生が政治活動に参加することを、私は推奨いたしません。しかし、実はとても嬉しいのです。こんなことを書くと保守層からは怒られそうですが、仮に「安保法案に反対」であったとしても、同様に嬉しい。それほどに若者たちが政治を真剣に考えてくれるという現実、一期も務め上げぬ市議ではありますが、一人の政治家として素直に嬉しい。それらの政治活動が就職に影響を及ぼす等、それが賛成側であれ反対側であれ、あってはならないと考えているのです。
 
 とは言え学生の本分は学業です。政治活動に身を投じることは、本心では嬉しいと述べました。しかし、学業に精を出して頂きたいということも同様に述べておきたい。また、恋愛であったり、バイトを通じて学ぶこともあるだろうし、社会人となりルーチンワークに埋没していく前に、モラトリアムを充分に謳歌して頂きたい。私自身、そんなに良い学生ではなかったからですが、人生を振り返るに無駄な経験ばかりではありませんでした。

 どんどんやりなさいと推奨はしませんが、どちらの陣営であれ新たな参加者については歓迎したい。その上で、「新たな参加者」たちには、賛成派・反対派を問わず、伝えておきたいことがある。