THE PAGEより転載)

日本でも盛り上がるハロウィーン


 10月31日のハロウィーンが、日本でも盛り上がりをみせている。アメリカでは子どものためのイベントだったハロウィーンだが、日本では大人の「巨大仮装イベント」として盛り上がっているようだ。そんな中、ハロウィーンの仮装をして街を歩いていた男性が不審者として通報される事件が起きた。昨年の東京・渋谷では仮装した若者らが集まり、数百人の機動隊が出動している。盛り上がるハロウィーン仮装とイベント、どこに注意して参加すればよいのだろうか。

 一般社団法人日本記念日協会の推計によれば、今年のハロウィーンの市場規模は1220億円となり、バレンタインデーを超え、クリスマスに次ぐ規模となった。2011年からわずか4年で2倍に拡大したことになる。アメリカでは子どもが仮装し近所の家からお菓子を貰って回るイベントだったが、日本では「仮装して街を歩く」部分が強調され、子供だけではなく大人にまで広く受け入れられるイベントになった。先週末には、六本木や川崎市で数千人が参加した「仮装パレード」が行われ、今週末にも「池袋ハロウィンコスプレフェス」や渋谷の「渋フェスハロウィン」が開かれる予定だ。

仮装やイベントで、問題も起きている


 若者を中心に盛り上がりを見せるハロウィーンだが、いくつか問題も起きている。今月13日、熊本県熊本市で「仮面を被りチェーンソーを持って歩いている男がいる」という通報があり、警察が確認するとハロウィーンの仮装だったという事件があった。昨年の東京・渋谷のハロウィーンでは、多くの仮装した若者で街がごった返し、混乱が起きて数百人の機動隊が出動し逮捕者が出る騒ぎとなった。

 海外でも、ハロウィーンの「仮装」が関係する事件が起きている。日本人の記憶に残るのは、23年前アメリカ留学中の16歳の高校生が、ハロウィーンの仮装をして近隣の家を訪ねたところ、不審者と間違えられ射殺された事件だろう。アメリカでは、ハロウィーンの仮装をした人が射殺される事件が繰り返されている。

仮装して渋谷の街を練り歩く人々=10月31日午後、東京都渋谷区
仮装して渋谷の街を練り歩く人々=10月31日午後、東京都渋谷区
 実際に、「仮装」した犯人が事件を起こすこともある。今月22日にスウェーデンで起きた2人が死亡した学校襲撃事件では、犯人は「ダースベーダー」のようなマスクを着け、生徒らは当初ハロウィーンの仮装だと思い込んだと、AFP通信は伝えている。

シャレにならない仮装はNG


 では、楽しく安全にハロウィーン仮装を楽しむためには、どうしたらいいのか。

 警視庁に聞いたところ、「トラブル防止のため、(先日の熊本の事件のような)誤解を招くような仮装は控えていただくようご協力をお願いします」とのことだった。また、ハロウィーン当日は、渋谷駅前スクランブル交差点周辺などは相当の混雑が予想されるため「歩道や交差点内に立ち止まる行為は、通行される方々の迷惑となり大変危険ですので、交通ルールとマナーを守り通行するようお願いします」と答えた。

 昨年の渋谷での混乱を踏まえ、警視庁では昨年以上の数百人規模の警備態勢を予定している。警視庁は「昨年の渋谷では、痴漢で逮捕者が出ています。女性の方は被害にあわないように、周囲に注意して行動してください。他の参加者の迷惑とならないよう、マナーを守り行動してください」と呼びかけている。

 渋谷周辺を管轄する渋谷警察署は、「危険物と疑われるような物品を所持している際には、職務質問や所持品検査、必要に応じて警察署に同行を求める場合がある」とコメントした。やはり、「シャレにならない仮装」はNGということだ。

 マナーについての著書のあるアメリカのコラムニスト、エイミー・アルカンさんは昨年、カリフォルニア州のラジオ番組で「ハロウィーン仮装のためのエチケット」についてこう話している。「マナーの根幹は共感。出会った人が不快に思ったりギョッとするような酷すぎる仮装はよくありません。また、場所と文脈をよく考えましょう。病院の周りで血を流す格好をしていたり、会社のイベントにセクシーな格好で行くのがいいことかどうかよく考えましょう」

主催者側もさまざまな対策


 主催者側も、混乱が起きないようにさまざまな対策を講じている。31日に渋谷にある20カ所の会場で開かれる4000人規模のイベント「渋フェスハロウィン」は、昨年の渋谷の混乱の反省を踏まえ企画されたという。実行委員会の広報担当者は「昨年の渋谷は、多くの人が仮装して集まり盛り上がったが、その人たちが集まる場所が無かった。だから今年からイベントを作って、集まった人の行き場や遊び場を作った」という。

 渋谷では、昨年までデパートのトイレなどで仮装に着替える人もいたことから、今回はイベント専用のクロークと更衣室も用意したという。都や区と協力してゴミ拾いも行うといい、同担当者は「ハロウィーンと言っても何をしてもいいというわけではない。周りに迷惑をかけないよう節度を持って楽しんで欲しい」と話した。

(中野宏一/THE EAST TIMES)