[WEDGE REPORT]

森本茂樹(スポーツライター)

 2015WBSCプレミア12が11/8に札幌ドームで開幕した。侍ジャパンこと日本代表は、韓国代表との初戦を日本ハムのエース大谷翔平投手の好投で勝利。幸先良いスタートを切った。今回初開催されるこの野球の国際大会、WBCと何が違うのかという率直な疑問を持つファンに向けて、大会をより楽しむためのレポートをまとめるべく、札幌を訪れた。
11/8のWBSCプレミア12の開幕戦、投打が噛み合った日本は韓国に5-0で勝利。日本ハムの大谷翔平投手の好投が光った。第二戦からは台湾で行われ、11/19の準決勝からは再び日本で開催。準決勝、3位決定戦、決勝の4試合は東京ドームで行われる
11/8のWBSCプレミア12の開幕戦、投打が噛み合った日本は韓国に5-0で勝利。日本ハムの大谷翔平投手の好投が光った。第二戦からは台湾で行われ、11/19の準決勝からは再び日本で開催。準決勝、3位決定戦、決勝の4試合は東京ドームで行われる

ジュニアからトップチームまで関係する
ベースボールワールドランキング


 開幕戦の前日、札幌市内のホテルで会ったWBSC(World Baseball Softball Confederation/世界野球ソフトボール連盟)のリカルド・フラッカーリ会長は、プエルトリコとの強化試合を指し、「日本はいい試合をしたね。これから我々にとっても重要な大会が始まるのが楽しみだよ」と話してくれた。そのプレミア12について教えてくれたのは、WBSCのトーナメント&マーケティングマネージャーの横尾賢氏だ。彼はスイスのローザンヌにあるWBSCのヘッドオフィスで働く唯一の日本人。今年8月に日本で行われたWBSC U-18ベースボールワールドカップ同様、日本で開催される大会とあって、彼は大きな議題から細かな調整まで、大会を支えるキーパーソンとなっている。

 「世界における野球の普及、振興は私たちWBSCにとって永遠のテーマです」と開口一番に出てきたのは、野球とソフトボールの国際組織としてあるべき理想だった。「プレミア12がユニークなのは、世界ランキングで出場国を決めていることです。これは野球では今までなかったことですし、他のチームスポーツでも稀なケースではないかと思っています」と語る。

 このベースボールワールドランキング、実は日本がアメリカ合衆国をおさえ現在1位である。このランキングには、トップチームだけではなく、U-12からU-21までの年代別ベースボールワールドカップの成績も勘案されている。サッカーのFIFAランキングと決定的に異なるのはここで、トップチームだけ強ければランキングが上がるわけではない。そういう意味も込め、WBSCプレミア12は、『野球国力No.1決定戦』なのである。
WBSCのトーナメント&マーケティングマネージャーの横尾賢氏。「オリンピックが開かれる日本を重要視し、台湾と日本での共同開催となった」と語る
WBSCのトーナメント&マーケティングマネージャーの横尾賢氏。「オリンピックが開かれる日本を重要視し、台湾と日本での共同開催となった」と語る
 横尾氏はそのランキングについて詳しく教えてくれた。「世界で野球が発展していくには、ユースを含めた若い世代が今後重要になります。将来の野球を盛り上げるのは間違いなく今のジュニア世代です。U-12やU-15のワールドカップが、世界ランキングに関係し、プレミア12の出場権を左右するということで、ジュニアの大会の真剣さや重要度が増しています。過去4年の成績がポイントに反映されることから、まさに国の野球レベルを高める取り組みとなり、世代を超え、国同士がしのぎを削るようになっています」
韓国戦で盛り上がる日本ベンチ。ベースボールワールドランキング1位の実力を示した試合となった
韓国戦で盛り上がる日本ベンチ。ベースボールワールドランキング1位の実力を示した試合となった