2015年のプロ野球が露呈した問題は多い。セ・パの大きすぎる実力差、相変わらずの人気先行の監督人事など様々だ。どうすればプロ野球は面白くなるのか。球界には抜本的な改革が必要だろう。

 その意味で興味深いシステムを提唱する人物がいる。『プロ野球なんでもランキング』(イースト・プレス刊)などの著書がある、プロ野球データに詳しい広尾晃氏だ。まず、広尾氏が提唱するのは、現在の12球団を3リーグ制に分割する方法である。

「ポストシーズンを有意義にするためにも、現行の2リーグ制をまず3リーグ制に改めてはどうでしょうか。12球団を4チームずつ、仮にセントラル、ウエスタン、イースタンとする3リーグに配分して、交流戦も行なう。そして各リーグ優勝の3チームと、2位の3球団のうち勝率の高いチーム同士でワイルドカードゲームを1試合行ない、合計4チームが7戦4勝制のトーナメントで日本一を争う。

 そうすれば、矛盾のない形でのポストシーズンになります」

 そしてもう一つ、広尾氏が提唱するのは、各球団が三軍を置くシステムだ。三軍制はいち早く2011年にソフトバンクが開始し、成果を上げている。
ソフトバンク・孫正義オーナー(中央)と握手をかわす工藤監督=2015年10月29日、神宮球場(撮影・吉澤良太)
「四国アイランドリーグとの32試合をはじめ、韓国のプロ二軍が対戦するフューチャーズリーグとの20試合、九州・沖縄の大学・社会人チームとの合計78試合を行なっています。こうしてチーム内の競争を活発にすることが、ソフトバンクの強さを支えている。さらに独立リーグへ選手を派遣し、費用面も援助して独立リーグの運営もしやすくなっている。これはメジャーのシステムに学んだものです」(広尾氏)

 実は巨人が来年度から、三軍を導入する。セの各球団がパに先んじて三軍を当たり前とすれば、戦力差の是正に繋がるだろう。広尾氏が語る。

「『高知新聞』が行なった調査によれば、野球人口はあと5年で2割減るというデータがあります。このままだと確実に減り続け、東京五輪の2020年には、全国の高校野球チームは3500チームを割り込むことになる。関係者全員をあげて、球界改革を急ぐべきです」


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