谷本真由美(コンサルタント兼著述家)

 日本では、民法上の成人年齢を18歳以上に改め、飲酒と喫煙の解禁年齢も18歳に引き下げることが政府で検討されているそうであります。自民党では2015年の4月から議論が始まっており、成年年齢に関する特命委員会で論点整理されています。

 解禁年齢を引き下げると、非行が増える、喫煙を促すので健康に悪い、高校生が飲酒喫煙する、不純異性交遊が増える等々の反対意見が出ているようですが、いまさら議論も何もないだろうという感じであります。

 そもそも、最近は年齢確認をする店が増えましたが、日本だとその辺の居酒屋で未成年が堂々と飲み会をしていても、誰に何を言われるわけでもありません。未成年が路上で飲酒していても怒鳴りつけるような親父はいません。コンビニも最近は年齢認証がありますが、成人が酒を買ってきて、未成年がどこかで飲んでいても、誰が怒るわけでもありません。親戚の宴会や法事では、親戚のおっさんが甥っ子や姪っ子に「ほれ、一杯飲めや」とやっている光景が普通であります。

 日本は米を作る国であり、酒は米から作られます。酒を嗜むこと、酔っ払うことは、米を愛しむことであり、五穀豊穣の象徴でもあります。酒は人と人をつなぐ重要な道具であり、親族固めの盃、建て前など人生において重要な場面において、酒が重要な役割を果たしています。

 酔っ払うことは祝うことである日本では、そもそも飲酒に対してはユルユルの土地なのです。したがって、18歳が飲酒しようが、20歳が飲酒しようが、それは大した問題ではありません。

 私はアメリカに住んでいたこともありますが、20年以上前でも店屋でアルコールを買う時や、バーやクラブに入る時の年齢確認は大変厳しかったのを覚えています。パスポートですら身分証明書としてはアウトで、州で発行された運転免許書を出さないとビール一本すら買うことができません。

 また酒瓶とかビールの缶を丸裸で持ち歩いて外で飲酒していると犯罪なので、酒瓶を紙袋に入れたまま飲酒するという、大変情けない光景を目撃しました。喫煙に対しても異様に厳しく、20年前ですらどこに行ってもほぼ完全分煙か、そもそも喫煙できる場所がありません。

 アングロサクソンというのは、なんとも味気ない生活を送っているのだなと思った次第です。

 しかし飲酒や喫煙に対して異様に厳しい割には、ヘロイン中毒の学生や、クラック中毒の廃人が街の中にゴロゴロしていました。地元で大人気なのはショットガンやハンドガンを売る展示会で、週末は大手のスーパーで弾丸がセールになります。