木走正水


 さて、「30万人以上」の犠牲者を出した南京大虐殺に関する資料が、中国政府により国連機関ユネスコの「世界記憶遺産」に登録されました。

 30万人という数字について少し触れておきましょう。

 日本軍が南京市に迫った当時、南京には国際的に住人を戦闘行為から保護する目的の安全区が設置されていました。

 安全区委員会委員長ジョン・ラーベは、南京戦が始まった12月10日付日記に南京市の人口を「20万」と記しています。

 その後、日本軍による市内制圧・占領と続くが、委員会の認識は12月17日付文書以降一貫して「20万人」でありました。

 こと人口に対する限り、委員会の認識はかなり正確であったことが判っています。

 何故なら難民たちの食糧問題に頭を悩ました委員会にとって、南京市およびその中核の安全区の人口を正確に把握することはどうしても必要だったからであります。

 また「大虐殺」後の2月上旬に安全区が解散された後、スマイス教授は多数の中国人を動員して人口調査を行い、3月下旬の南京の人口を「25万ないし27万」と推定しています。

 同じく3月28日に発足した南京維新政府南京市政公署が登録した住民の数は「27万7千人」でありました。

 不思議なことです。

 大虐殺前に人口20万あまりの南京市で「30万人以上」の「大虐殺」が行われ、その虐殺後、南京市の人口は27万7千人と逆に増えているわけです。

 これらの人口推移を「真実」の数値とするためには、虐殺後に、極めて短期間に30~40万人規模の日本軍占領下の南京市への緊急移住が成されなければ数字が合いません。

中国江蘇省南京市の南京大虐殺記念館を訪れた人たち(共同)
中国江蘇省南京市の南京大虐殺記念館を訪れた人たち(共同)
 というか、虐殺中にも住民が次々と戦火のもとの南京市に続々移住していないと、人口20万あまりの南京市で「30万人以上」の「大虐殺」を行うことは不可能なわけです。

 もうひとつ不思議なことに、毛沢東は一度も戦時中も戦後も日本軍による「南京大虐殺」を批判したことはありませんでした。

 まるでそんな「大虐殺」などなかったかのように、です。

 このような不確かな数字が、国連機関ユネスコの「世界記憶遺産」に登録され「公式」に認められたのは、同時に登録申請されていた「20万人以上が強制連行された日本軍による従軍慰安婦関連の記録文書」が信ぴょう性に疑義があるとして却下されたことと対照的であります。

 なぜ「南京大虐殺」は認められ「従軍慰安婦」は却下されたのか。

 当ブログとしては、捏造報道で歪んだ「史実」を世界中に拡散してきた火元である朝日新聞が、「従軍慰安婦」捏造報道に限ってはその報道の一部が捏造であるとことを認めたことにある、と考えています。

 戦時中、南京市で「30万人以上」の「大虐殺」が行われたことを検証もなく垂れ流し的に大々的に報道し、国際的に拡散したのは朝日新聞社なのですが、こちらの「南京大虐殺」に関するデタラメ報道に関しては、朝日新聞はいっさい謝罪や訂正をせず、いや自ら記事の検証すらせずに、沈黙を守っているのです。

 ・・・

 日本軍による大虐殺の舞台とされる南京市に建立された南京大虐殺記念館は、1985年に落成します。

 中国の反日教育のシンボルともされるこの記念館において、英雄扱いをされている唯一の日本人ジャーナリストがいる。朝日新聞の元スター記者、本多勝一氏です。

 71年8月から朝日新聞紙上で連載された『中国の旅』において、南京大虐殺により<約30万人が殺された>と世界で初めて報じた本多氏であります。

 同館の解説冊子では、本多氏がこのように持ち上げられています。

 日本でも多くの南京大虐殺を研究する学者がおり、さまざまな南京大虐殺に関する日本語版の書籍を出版しています。その中でも有名なのは日本『朝日新聞』の記者本多勝一先生です。

 同館でこうした「お褒めの言葉」を頂いている日本のジャーナリストは本多氏のみです。

 しかし、この”南京大虐殺三十万人説”が疑問視されているのは周知の通りです。

 当時の本多氏の取材は、中国共産党に案内されたものであり、証言者もすべて党から紹介され、御膳立てされています。

 犠牲者が三十万人というのも、根拠のある話ではまったくありませんでした。

 そこに使用されていた写真の多くが全く関係のない「捏造」写真であったこともすでに証明されていて、その事実は昨年ですが、本多勝一元記者自身が認めています。

(参考記事)

本多勝一元記者が、「南京大虐殺」写真の捏造認める!

http://japan-plus.net/182/

 しかし、この本多氏の報道が南京問題に火をつけたのです。

 ”南京大虐殺三十万人説”を国際的に広めたのも、中国政府ではなくほかでもない朝日新聞のエース記者による「裏取り」のまったくない「捏造」報道がキッカケなのでした。

 しかし結果”南京大虐殺三十万人説”は国際的に「正しい」事実と認知され、クォリティーペーパー紙上でのこうした本多氏の報道は、いまなお中国に利用され続けているのであります。

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 朝日新聞社として、速やかに1971年に朝日本誌に掲載した本多勝一記者のルポ「中国の旅」と、それをまとめた書籍『中国の旅』(本多勝一著、朝日新聞社)、および一連の「南京大虐殺」報道に関する検証作業に着手することを要求します。

 そのうえで、裏付けのない記事、および事実に反する記事の取り消しと訂正そして、読者への謝罪を求めます。

 合わせて提携紙のニューヨークタイムズや世界各国の新聞で現地の言葉で、「朝日が報じた南京大虐殺は取材の裏付けが取れていない出鱈目であり30万人という犠牲者の数も中国に言われたままに報じた嘘っぱちの数字でした」と謝罪することを求めます。