私は、日本の有人宇宙飛行は必ず実現すると思っています。日本人が火星に降り立つ日だってそう遠い未来ではない。それは宇宙資源の確保の為にも、地球の環境保全のためにも大事なことです。

 月は地球から1年に3~4センチ離れている。月が離れすぎると、自転軸が変わるため、さまざまな異変が起きてめちゃくちゃになる可能性があります。温暖化も進んでいるけれど、私はいつも「地球にもう穴を開けないでくれ」って言ってるんです。地下からメタンや何かを吸い出すと地圧が下がるとともに気圧が上がってしまう。そうするとプレートが押されることによりズレが生じて地震や噴火が起こってしまう可能性があるわけです。これは自殺しているみたいなものです。私は、月や火星に行ってそこのエネルギー源や必要な物質を地球に持ち帰ればいいと思っています。

宇宙戦艦ヤマト (C)松本零士
宇宙戦艦ヤマト (C)松本零士

 宇宙は巨大な資源の塊。将来、宇宙の天然資源をめぐる争奪戦が起こる可能性もあります。下手をしたら宇宙戦争が起こるかもしれない。私は日本が他国に後れをとらないように願っているんです。

 金星は約90気圧、表面温度は400度以上、硫酸の雨が降りそそぐ過酷な星。公表されていませんが、アメリカの衛星から撮影された写真にお城や競技場のような遺跡が写っているものがあるんですね。ビルにアンテナが付いているように見えるものもある。もしかしたらそれをつくったのは、金星から脱出してきた我々の祖先なのかもしれない。

 だから私は金星の姿をみると、地球の将来を見ているようで、絶望感を感じてしまうんです。

 これからは地球の生命体は生き残れるのかというのが最大の問題なるでしょうね。もう、地球人同士が戦争をしている場合じゃないんです。お互いの思想、宗教、信条、民族感情に敬意を払いながら仲良く、少しでも長く生きる方法を考えなきゃいけない。

 宇宙開発というのは大切な事業。日本は技術力があるわけですから頑張っていただきたい。私は戦争を体験した人間ですが、戦後を救ったのは、日本の高い技術力だと思っています。

 私の親父は旧陸軍航空部隊のパイロットでした。テストパイロットもやっていて、話を聞くと、ロケットやジェット機ももう出来ていたというのです。太平洋横断の六発の巨大爆撃機はモックアップまで出来ていたらしいけれど間に合わなかった。さらに糸川(英夫)先生によると、3次元レーダーはもう既に日本で完成していたそうです。雲があろうがなかろうが、レーダーで確保するとそこを撃ちまくれるわけです。「戦後はどうしたんですか?」って聞いたら、みんな外して海に捨てたと。ないフリをして最高技術は全部破壊して捨てて、痕跡を残さず消しちゃったんですね。だから、それは連合軍の油断です。技術的には相当な所までいっていたんです。戦後、あっという間に立ち直れたのは、こうした日本が持つ高い技術力のおかげなのです。