小坪慎也(行橋市議会議員)

 平成28年、今年の左翼の予測になる。一言で言えば自爆の年となるだろう。もしくは墓穴の年である。衆参ダブル選も囁かれるが、この可能性は高いと考える。だからこその「自爆」という予測だ。ダブル選となれば野党に不利。焦りが行動上の暴発となり、自滅・自壊していくように思う。私にも経験があるからだ。私自身、民主党政権下において同様の焦燥感を抱いた。振り返りつつ、予測してみたい。

自民党本部で行われた新年仕事始めに出席した左から、
安倍晋三総裁、谷垣禎一幹事長、高村正彦副総裁=
4日午前、東京・永田町の自民党本部(寺河内美奈撮影)
自民党本部で行われた新年仕事始めに出席した左から、 安倍晋三総裁、
谷垣禎一幹事長、高村正彦副総裁
= 2016年1月4日、自民党本部(寺河内美奈撮影)
 はっきり言うが、自民党は弱体化している。支持率は好調だが、得票数は減少傾向。支持者たちの高齢化も進んでいる。民主党に政権を奪われた麻生解散、惨敗に終わったあの選挙こそが得票的には最高潮であったのだ。敗北した原因は、「反自民」が民主党という一つの枠に収まっていたため。なぜ安倍内閣において圧勝できたかと言えば、理由は同じくで野党が分散していたからだ。

 野党結集ともなれば、民主党に政権を奪われた際どころではなく、凄まじいまでの惨敗を喫することになる。ゆえに「ダブル選」が囁かれている。ダブル選となれば、自民党は勝利できるだろう。

 この流れで読むと「ダブル選とは良い物」と錯覚する方もいると思うが、私はこれを評価しない。有権者への誤魔化しであり、制度としては許されているものの、政治の常識から言えば誉められたものではない。恐らくダブル選となるのだろうが、経験してみればわかる。あれは、わけがわからないのだ。もっと言えば、わけがわからないようにするのがダブル選の目的である。

 衆議院選挙で、(1)小選挙区の投票、(2)比例の投票(政党名)、参議院で、(3)選挙区、(4)全国比例(候補者への個別投票)。計4パターンの投票を行うことになる。しかも衆参の比例は投票方法が異なるのだ。4パターンの候補者が「うちは○○の選挙で戦うのですけど」と大挙して押しかける。

 選挙を支える現場も大混乱だが、有権者も大混乱である。ネットユーザーも右往左往して「どうしたらいいの?」となるだろう。そして、わけがわからないうちに終わっているはずだ。盛り上がりもなく、ただ混乱のみを残し、数か月後には「なんかバタバタしていたなぁ」という感想が残るのみだ。

 ダブル選は、陣営にも異常なまでも負荷をかける。膨大なマンパワーが必要で、これを支えることができるのは、自民党を形成する各種団体(医師会・歯科医師会・薬剤師会・農政連など)や、公明党(創価学会)、民主党(連合)、共産党のみである。他の野党は全滅と言っていい。ダブル選に立ち向かうためには、まずもって強固な支持母体が必須条件なのだ。

 そして、どうあっても与党に有利になる。与党は勝利するだろう、そういう制度だからだ。私は自民党支持者であるが、自民の勝利を喜びはするものの、ダブル選挙という手段を評価することはどうしてもできない。有権者の混乱を意図的に生じさせた上での、まやかしの勝利に思えてならないからだ。