井上圭一(土浦市議会議員)

 私は陸上自衛隊の自衛官として、茨城県の霞ケ浦駐屯地の後方支援部隊で9年間勤務しました。その私が、2015年4月の茨城県土浦市議会議員選挙に立候補、多くのみなさんの支援を受け、日本共産党の議員として初当選しました。

 自衛官であることと共産党員であることは、憲法9条を大切に考える私にとって自然なことでした。ところが、その9条を踏みにじり「自衛官を他国の戦争に参加させる」という集団的自衛権への動きが始まりました。なんとか食い止めたいと思い、総選挙にも挑戦し訴えました。後輩の自衛官を絶対に戦死させたくないという強い思いと、自衛官の“声なき声”とその家族の思いを代弁するために、立ち上がったのです。

2004年12月、イラク・サマワの陸上自衛隊宿営地でタンク車に給水活動を行う隊員(共同)
 日本独自の自衛隊とは何かというと、専守防衛(日本本土が他国から軍事的攻撃を受けた場合、防御・反撃する体制)の名のもとに、第二警察としての役割を果たす組織です。そして一番重要なことは、日本国内専用の組織として設立から現在まで運用され、国民の理解を得てきた日本の宝なのです。なぜ宝かと言うと、日本を襲う未曽有の災害に対し迅速かつ適正に大量の人員(訓練された)を現場に派遣し、人々を救助出来る組織は自衛隊を置いて他にありません。平和な日本の生活を営む国民にとって、これほど頼りになる、いざという時の為の保険にも似た後ろ盾を持っている日本人はある意味幸せです。

 自衛隊を他国の人たちが見た場合、一般的に「軍隊」と認識すると思います。ただ、歴代政府が今まで世界に発信してきた、自衛隊の存在は、守備であり攻撃することは無い組織であることは世界的にも認知されてきたところだと思います。それは、先の大戦の教訓から、日本は日本国憲法を制定し、戦後70年間武力による国際紛争に協力してこなかったことも大きな要因です。とりわけ平和憲法第9条の役割は強大で、日本を取り巻く安全保障関連が悪化した場合であっても、紛争解決のために武力(抑止力含む)を伴う国際的平和活動にも自衛隊を使うことはありませんでした。また時の政府による右傾的暴走の歯止めになっていたのも憲法9条の力であることは、周知の事実だと多くの国民は知っています。

 日本国憲法には、立憲主義・主権在民・民主主義など、日本人が日本人であるために必要な条文が決められ、すべての国民はこの憲法を守り生かしていく事になっています。これは日本人にとって絶対のルールであり、改憲するのであれば国民の過半数の賛同が必要です。

 なかには、日本国憲法を否定する者、米国からの押し付け憲法などと日本国憲法を認めない改憲派の存在もあります。そんな人たちをも包んで見守っているのも日本国憲法なのです。どおしても納得しないのであれば納得のいく国に住めばいいだけです。世界は広いのです。私は憲法の条文を読めば読むほど素晴らしく思えてならないのです。誰が作ったなど関係ないじゃないですか。いいものはいいのです。

 最近、教科書の歴史認識をめぐる問題が勃発していますが、私は本当のことを載せるのが筋だと思うのです。それをどう理解するかは、読む個人の感性であり、それを議論したり話し合ったりする場が学校であり教育ではないでしょうか。事実と違うことを捏造し子供たちを洗脳することに憤りを感じます。