猪野亨(弁護士)

 日本の人口は減少の一途。出生数は昨年度に比べて増加したものの、

「死亡数は出生数を29万4000人上回り、9年連続で自然減となった。減少幅は前年より約2万5000人増え、自然減の数は統計を取り始めた1899年以降で最大となった。」(読売新聞2016年1月1日)


ことから、日本の総人口は大きく減少しています。

 今後も増加の見込みはないでしょう。

 出産に対する支援とか、育児休暇の保障、義務教育の無償化などいろいろな施策はあるにせよ、今の自民党政権はかけ声ばかりのはったり政権ですから、結局は自己責任、受益者負担政策のままですから、そのような観点からも今後、出生数が増える見込みはありません。

 しかし、実際に上記のような施策を施したとしても出生数が増えることもないでしょう。もちろん、そのような施策でさえ実施しなければ、出生数の減少に歯止めがかかることも、後述するように困難とみてよいでしょう。

 だからといって、子どもが生まれたら現金を交付することによって出生数を促す方策がよいとは思えません。子どもに対価性を持たせているのと同じであり、現金ほしさで子どもが増えるということになれば、その子にとっても不幸です。

 あくまで子育て環境を充実させるべきものです。

 中国では、一人っ子政策が廃止され、2人までは許容されることになりました。労働人口の減少と急激な高齢化社会を危惧してのことのようです。

 しかし、中国の場合、露骨な男子偏重の思想がありますから、最初に生まれた子が女の子であれば必ず2人目は生まれます。
 中国ではもともと共稼ぎが当たり前、また祖父母が育児に関与することが当然の前提となっていますので、その意味では産休さえ取れれば仕事に支障がなく、子どもをもつことができるわけです。

 もっとも祖父母の関与は別の意味での社会問題にもなっていますから、このような子育てのあり方がそのまま参考になるわけではありません。