やまもといちろう(ブロガ―・投資家)

 2016年冒頭の大スキャンダルとなったベッキー不倫事件に、ある種の花を添えたのが、不倫同士で交わされたLINEでの生々しい「愛のやり取り」でした。「ありがとう文春」や「センテンススプリング!」といった際どくもキャッチーなワードが多数盛り込まれ、いったんは謝罪・釈明会見を行って話が終わりかけた直後に致命的なダメージを与えたLINE流出は、技術的な問題だけでなく、プライベートなLINEの使われ方がいかにセンシティブな内容を多く含むかを改めて浮き彫りにしました。

 一方、「池袋メンツ」暴行映像投稿は、少女暴行の一部始終を撮影、LINEで複数のユーザーが見られるグループという機能を使いみなで閲覧していたとされ、便利であるが故に多くの事案で何らの心理的な抵抗もなく悪用されるという事態が多発しています。
バンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音とのスキャンダルについての会見で
謝罪するベッキー =1月6日、東京都新宿区(撮影・山田俊介)
バンド「ゲスの極み乙女。」の川谷絵音とのスキャンダルについての会見で 謝罪するベッキー =1月6日、東京都新宿区(撮影・山田俊介)

 以前からSNSなどでもTwitterやFacebookに仲間内の悪ふざけ画像を投稿した結果、全世界に不謹慎画像が流通してしまい炎上すると言う、俗にいう「バカッター現象」がありました。LINEは確かに利用者の裾野が広く、普通の家庭間の連絡ごとから学生同士の馬鹿話まで、あらゆるジャンルの通信が行われていることになります。むしろ、LINEはTwitterなどと違って友達限定、グループだけ、といった範囲づけが容易であるぶん、情報の秘匿性が高くTwitterに比べてよりプライベートなやりとりが中心でした。

 もちろん、一般的な議論として、LINEやSNSがこれだけ普及している以上、便利なツールが手軽な気持ちで悪用されるのは当然ともいえます。自宅にいる高齢者を狙い撃ちする振り込め詐欺がNTTの固定電話をターゲットに悪用されることはあっても、そのような詐欺犯罪に電話が使われているかどでNTTが責任追及される、というような事態に発展しないのと同様に、LINEが赤裸々な不倫トークや犯罪動画投稿に悪用されるのはLINEの責任とは到底いえません。

 今回、チャット内容が流出してしまった手口が問題視されたわけですが、そのLINEも、この問題を受けて技術的な問題を抜本的に解決するという取り組み内容を公表しており、まずは解決に当たってその進展を待つしか方法はありません。

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