永山英樹(台湾研究フォーラム会長)

 ニュースに関する読者の疑問に記者が応える毎日新聞の「なるほドリ」欄。十二月二十一日のテーマは「南シナ海問題 日本どうするの?」。

中国は南シナ海のほぼ全体の領有権を主張しており、南沙(英語名・スプラトリー)諸島で岩礁を一方的に埋め立てて「人工島」建設を進めました。これに対し、米国は10月、イージス駆逐艦を人工島の12カイリ(約22キロ)内に派遣しました。中国が人工島の「領海」だと主張できる12カイリ以内にあえて派遣することで、中国の主張を受け入れず、埋め立てを認めない姿勢を示しました。「航行の自由」作戦と呼び、当面継続する方針です。

 記者はまず、このように南支那海での米中対立の状況を紹介した上で、「日本はどうするの?」との読者の質問に対し、次のように説明する。

安倍晋三首相は11月のオバマ米大統領との会談で作戦支持を明言し、南シナ海での自衛隊の活動について「情勢が日本の安全保障環境に与える影響を注視しつつ検討する」と伝えました。


 そして「自衛隊を南シナ海に派遣するの?」との問いに対しては、


具体的な計画はありません。米軍側からは継続的に海域をパトロールする警戒監視活動への参加を期待されていますが、現状ではそちらに部隊を割く余裕はありません。沖縄県・尖閣諸島がある東シナ海の監視や、アフリカ・ソマリア沖に海賊対処として艦船などを派遣しているからです。また南シナ海は遠く離れており、給油ができる拠点がなければ十分な活動はできず、防衛省幹部も「現実的ではない」と否定的です。ただ、首相は将来的な活動の可能性までは否定しておらず、政権の判断次第といえます。

 次いで「安全保障関連法が成立して自衛隊の活動が拡大したんじゃないの?」との質問には、


 具体的な計画はありません。米軍側からは継続的に海域をパトロールする警戒監視活動への参加を期待されていますが、現状ではそちらに部隊を割く余裕はありません。沖縄県・尖閣諸島がある東シナ海の監視や、アフリカ・ソマリア沖に海賊対処として艦船などを派遣しているからです。また南シナ海は遠く離れており、給油ができる拠点がなければ十分な活動はできず、防衛省幹部も「現実的ではない」と否定的です。ただ、首相は将来的な活動の可能性までは否定しておらず、政権の判断次第といえます。

 このような説明に、「日本までがプレゼンスをします必要はあるのか」「米中対立問題に日本まで関与する必要はない」「すべては安倍政権の『判断次第』。安倍さえいなければ」といった声が、読者の間から聞こえてきそうだ。安全保障関連法への反対の声がそうだったように。