田村重信(自民党政務調査会審議役)

 今回の民主と維新の合流は、勢力拡大を狙う民主党と松野頼久・維新の党代表らが自ら国会議員として生き残るための思惑が一致したことだ。民主党という政党のもつ欠点は、今も筆者が『なぜか誰も書かなかった 民主党研究』(2005年、成甲書房)で指摘した“構造的”な問題に起因する。

 当時の本に、民主党の議員を見ると岡田克也、小沢一郎、鳩山由紀夫といった自民党出身者と、横路孝弘、赤松広隆といった社会党出身者が混在している。かつての55年体制で争っていた「水と油」の違いほどある政党が一緒になったのだから、憲法や安全保障政策が今日までまとまらず、いつも「現在、検討・議論中」ということになるのは当たり前のことで、何ら不思議ではない。

 そんな民主党でも、メディアは「二大政党時代の到来」ともてはやし、今でも政権交代が起きそうな雰囲気をかもし出す――と指摘した。

 また、『民主党はなぜ、頼りないのか』(2007年、成甲書房)でも「民主党は、自民党の一部、旧社会党右派及び左派の一部、旧民社党、旧新党さきがけ、旧社民連、旧自由党など、様々な「具」が混じり合ってできた「ビビンバ政党」だ。そのため、イデオロギーの違う面々が同居し、憲法、外交、防衛政策に大きな開きがあるのだ。」と書いた。

 さらに、国家観のバラつきについては、「国旗及び国歌法案」(1999年)の採決では、民主党は賛成と反対が「真っ二つ」。賛成45名、反対46名に分かれ、内部対立の姿を浮き彫りにした。

 民主党の最大の問題点は、政党の本質そのものである。

 イギリスの思想家で政治家でもあるエドモンド・バークは、政党を「ある特定の主義や原理が一致している人々が、その主義や原理に基づいて、国民的利益を増進させるために協力すべく結ばれた集団」と定義している。
つまり、このバークの定義に則して述べるなら、党としての意思統一、決定を図ることができない民主党は、政党としての体(てい)をなしていないと言える。これが露呈したのが、民主党が政権についたことで改めて証明された。