荻原博子(経済ジャーナリスト)


 「ふるさと納税」が爆発的な人気になっています。

 「ふるさと納税」は、産業の空洞化や過疎化で悩む地方の財政を潤す目的で2008年に創設されました。当初は、自分の生まれ故郷に納税できるという趣旨で検討されましたが、制度的になかなか難しいところがあり、寄付金控除の仕組みを取り入れて地方に寄付したらそのぶん現在住んでいる自治体への納税額が減るという制度になりました。

北海道上士幌町が寄付者らを招いて開いた感謝祭に駆けつけた石破茂地方創生担当相=2015年2月1日
北海道上士幌町が寄付者らを招いて開いた感謝祭に駆けつけた石破茂地方創生担当相=2015年2月1日
 たとえば、自分が寄付したい自治体に3万円送ると、寄付額のうち2000円は自己負担になりますが、残り2万8000円(控除範囲内)は、本来自分が納税するはずの自治体への住民税と所得税から控除されます。

 その際、寄付された自治体は「お礼の品」として、地域の特産物などを送ってくれるケースが増えています。どんな特産品があるのかは、ネットに専用サイトがあって、たとえば「ふるさとチョイス」というサイトでは、カテゴリー別に「お礼の品」を紹介しているほか、申し込みや支払いもこのサイトからできるようになっています。ここでは、約750の自治体が「Yahoo!公金支払い」と連携してクレジットカード決済もできるようになっています。

 今まで、納税や寄付といえば、煩雑な事務処理手続きが必要でしたが、こうした煩雑さを解消し、しかもショッピング感覚で「お礼の品」が選べるということで人気となっています。

 そんな中、この「お礼の品」が年々豪華になり、これがエスカレートしすぎて寄付から逸脱しているという批判も出てきています。