これだけの時間をかけ、政府も対策を打ち続けているにもかかわらず、なぜ保育園問題が起きるのかという話になります。これこそ、政策の縦軸の問題です。この方面に詳しい駒崎弘樹さんは、ヤフーニュースで問題の構造を解説しています。内容については、もちろん一理あります。


「保育園落ちた日本死ね」と叫んだ人に伝えたい、保育園が増えない理由

http://bylines.news.yahoo.co.jp/komazakihiroki/20160217-00054487/

 また、これとは別にすでにいくつかの媒体でも保育園不足や待機児童問題は東京への一極集中の弊害に過ぎないという指摘が多数生まれました。主に経済誌などでの指摘は文字通り「保育園問題は地方では発生していない」こと、対策は国ではなく区市町村など基礎自治体の取り組み方の問題であること、保育園を充実させればさせるほど託児需要が高まってしまうジレンマや、育児環境が良いところへ家族ごと移ってくる住民移動の問題など、かなり複合的な問題であるということが分かります。


保育所は、なぜ需要があるのに増えないのか? 経営してみてわかった、待機児童が減らないワケ

http://toyokeizai.net/articles/-/33576

断トツで保育園不足の世田谷区 東京23区でも状況は千差万別

http://diamond.jp/articles/-/59984

 実際、千代田区に住んでいる私は子供を預けてはいませんが、周辺の人たちで待機児童になって困っているという話を聴いたことがないので、待機児童数ゼロというのは納得です。基礎自治体の取り組み方や、地域住民の育児世帯数の多さでこれらの問題がクローズアップされやすいということは言うまでもありません。

 この横軸と縦軸を見る限り、少子化対策を打っているにもかかわらず、少なくなっている子供に対する保育が政策上確保されなくて、結果として政策のボトルネックを生んで育児世代が不幸になっている現状があります。

 先日、この問題について家族政策の課題をメルマガやシンポジウムなどで解きほぐしてみたのですが、突き詰めて言うならば、政策が必要な人に届いていない現状を解決する過程なのでしょう。