若林唯人(僧侶、「フリースタイルな僧侶たち」代表)

 はじめまして。「フリースタイルな僧侶たち」という団体の代表で、浄土真宗本願寺派の僧侶の若林唯人と申します。「お前、誰やねん」と思われると思いますので、初めに簡単に自己紹介させていただきます。

 「生きる中で避けられない色んな悩みや苦しみが、仏教によって少しでも軽くなっていただけたら」「仏教が少しでも身近になる、きっかけとなれたら」——「フリースタイルな僧侶たち」は、このような「思い」をベースに、仏教の本質は変えず現代に合うように翻訳し、型に捉われずフリースタイルに仏教を発信しようと活動している団体です。京都を拠点に、この「思い」に共感してくれた複数の宗派の僧侶と、僧侶ではない一般の方々と一緒に、「フリーマガジン」を隔月で発行したり、「アラサー僧侶とゆるーく話す会」などの参加しやすいイベントを実施したりしております。
若林唯人氏
 こうした活動の代表をしている僧侶の視点から「宗教行為のネット販売」についての論考を、とご依頼があり、このたび寄稿させていただく運びとなりました。特別なことは何も言えませんが、お付き合いいただければ幸いです。

 「お坊さん便」を始めてくださって、有り難いなと思っています。第一には、僧侶も含め、多くの方々とご一緒に、これからのお葬式のあり方、これからの僧侶・寺院とのご縁のあり方について、考えるきっかけを与えてくださったからです。

 このサービスを始められた背景は、「みんれび」のウェブサイトによれば、

(1)「法事・法要などで読経をしてもらいたいものの、お寺とのお付き合いがない」
(2)「お布施は何代をいくら包めば良いのか相場がわからず不安」

などの時代のニーズがあるとのことです。

 いずれもその通りだなと思う理由で、私自身も時代の要請に充分に応えられておらず、申し訳ないと思っています。拙稿では、主にこの2点について、思うところを書かせていただきます。

 私は僧侶として登録しておらず、Amazonで「商品」としてクリックされ、僧侶として先方に伺うことを想像すると、違和感があるのが正直なところです。「返品については出品者のリンクからご確認ください。この出品商品にはコンビニ・ATM・ネットバンキング・電子マネー払いが利用できます」などのAmazonのページの文言を見ると、複雑な気持ちにもなります(笑)。とはいえ、私も書籍の購入などでAmazonをよく利用させていただいているし、時勢を鑑みるに、インターネットを介して僧侶とのご縁を持つこともこれからは当たり前のことになってくると思います。