諌山裕(グラフィックデザイナー)

 


  科学はなんでも解決できる、万能の知識や技術ではない。
  おのずと限界がある。
  しかし、科学が万能だと錯覚する人は少なくない。
  国会議員がそんな錯覚をするのはいただけない。
  細かいツッコミではあるが……


こうしたところでも、科学技術の発展、実用化を体感できる一方で、

熊本での今回の地震を予知できなったことからも明らかなように、

科学技術は、更に伸ばしていかなければなりません。

地震予知速報の精度は、年々改良が加えられていますが、

今回のような直下型の場合は上手く機能せず、場合によっては、

地震が起きてから、速報が鳴ることもあるようです。

今より少しでも完全な予知を実現できるように、

たゆみない改良・改善、そして、イノベーションを期待したいです。

 基本的なことはちゃんと勉強しよう。
  まず、言葉の間違い。

 誤→「地震予知速報」
 正→「緊急地震速報」

  言葉からして間違っている。つまり、知識として知らないということ。
  そんなんじゃ、赤点だよ。中学生レベルの知識なんだから、これを知らないのは恥ずかしい。

  現在の地震速報は、予知とか予報ではなく、地震が起こったときに、
「地震が起きだぞ! 注意しろ!」
  という注意喚起のための、あの「ブワァァ! ブワァァ!」の警報音なのだ。


地震が発生すると、震源からは揺れが波となって地面を伝わっていきます(地震波)。地震波にはP波(Primary「最初の」の頭文字)とS波(Secondary「二番目の」の頭文字)があり、P波の方がS波より速く伝わる性質があります。一方、強い揺れによる被害をもたらすのは主に後から伝わってくるS波です。このため、地震波の伝わる速度の差を利用して、先に伝わるP波を検知した段階でS波が伝わってくる前に危険が迫っていることを知らせることが可能になります。

  これは基礎知識なので、国会議員なら知っておくべき。

「熊本での今回の地震を予知できなった」
 「予知」というのを、どのように考えるかが問題。
  首都直下型地震や東海地震、あるいは南海トラフ地震などは、いずれ発生することは地震のサイクルからもわかっている。おおざっぱにいって、今後数年~数十年以内に発生する可能性が高いと。
  いつと時期は特定できないが、起きることは間違いない。
  「予知」はされている、という言い方もできる。
地震で決壊した九州電力の黒川第1発電所の貯水施設=2016年5月12日、熊本県南阿蘇村(小型無人機から)
地震で決壊した九州電力の黒川第1発電所の貯水施設=2016年5月12日、熊本県南阿蘇村(小型無人機から)
  熊本というか、あのあたりの断層は過去にも動いているから、予想はされていた。ただ、その地震が起きる可能性の確率は切迫感のあるような数字ではなかった。ここでいう確率は、計算で出てくるものではなく、予想としての感覚的な数字で、かなりアバウトな確率でしかない。注目度として、関東、東海、南海トラフよりも低かったため、優先順位として低かったというのもある。

  予想はされていたことが、過去記事を見ればわかる。

 

九州では警固断層帯以外でも、大きな地震が想定されている活断層がある。

 文部科学省が公表している主要断層の長期評価(今年1月時点)によると、全国187断層のうち、30年以内の発生確率が最大16%と全国で最も高いのが、日奈久断層帯の八代海区間(約30キロ)だ。熊本県水俣市や芦北町などの沖に位置している。

(中略)

発生確率は九州北部7~13%、中部18~27%、南部7~18%で、九州全体でみると30~42%。17の主な活断層の活動状況に基づいて算出し、対象地域の活断層が多いほど確率が高まる。