「美智子さまブーム」以来といわれる秋篠宮家の佳子内親王を巡る過熱報道に加え、三笠宮家の彬子(あきこ)女王、瑶子(ようこ)女王の周囲が騒がしくなってきた。

 6月1日発売の月刊誌『正論』(7月号)でインタビューに応じた彬子女王は、父・寛仁親王(3年前に薨去)への尊敬の念、祖父母である三笠宮崇仁親王・百合子妃とのエピソード、妹・瑶子女王との公務の役割分担について語っている。一方で、母・信子妃については一切言及がなかった。その後に発売された『週刊文春』(6月11日号)は彬子女王、瑶子女王が「信子妃を皇室(三笠宮家)から追放するクーデター計画がある」と報じた。

 彬子女王、瑶子女王に注目が高まる背景には、未婚女性皇族が近い将来、直面する難問が絡んでいる。

〈「お前達は結婚したら民間人だから」と、子どもの頃から父に言われてきました〉──彬子女王が2012年1月7日の毎日新聞のインタビューに語った言葉だ。

「彬子女王と瑶子女王が結婚した場合、三笠宮家の当主である崇仁親王は今年12月で100歳、百合子妃は92歳で、いずれ母・信子妃だけが三笠宮家に残る状況になる。今回の問題の背景には、そうした状況への両女王のご心配があるのではないか」(宮内庁関係者)

 皇室ジャーナリストの松崎敏彌氏はいう。

「女性皇族は結婚を契機に皇籍を離れることになる。それを定めた皇室典範は、本当に時代に合ったものでしょうか。女性皇族が結婚後も皇籍に留まることのできる『女性宮家』の創設などについて具体的な議論が必要だと思います。彬子女王と信子妃の関係が注目されれば、その議論が進むきっかけになるでしょう」
「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」で国旗と提灯を持ってお祝いする参加者=2009年11月12日午後、東京都千代田区(松本健吾撮影)
「天皇陛下御即位二十年をお祝いする国民祭典」で国旗と提灯を持ってお祝いする参加者=2009年11月12日午後、東京都千代田区(松本健吾撮影)
 彬子・瑶子両女王の他に未婚の女性皇族には今年4月のICU入学後、その言動が過熱気味に報じられる秋篠宮家の佳子内親王、英国留学中にSNS上での奔放な発言で騒動を巻き起こした高円宮家の承子女王など7人がいる。対して男性は悠仁親王だけ。必然的に公務における女性皇族の役割は今後、大きくなる。

「紀子さまは長女の眞子さまにも次女の佳子さまにも、卒業後は就職せず公務に専念し、悠仁さまの助けになってほしいとお考えのようで、公務へのアドバイスも精力的に行なわれているようだ」(皇室担当記者)といい、現実的に考えれば結婚後も公務を続けられる制度の整備は一刻の猶予もない。

 しかし女性皇族の「難問」は制度だけでは解決しない。元宮内庁職員で皇室ジャーナリストの山下晋司氏がいう。

「公務へのアドバイスとともに、紀子妃殿下は眞子・佳子両内親王殿下に『いずれは皇籍を離れる身だ』と教えてきたと思います。つまり前提が変わることになる。最も大変なのは愛子内親王殿下でしょう。

 物心ついた時から女性天皇、女性宮家などの議論がされていて、将来ご自身がどういう道を歩んでいくのかが定まらない。皇太子殿下と雅子妃殿下もどういう教育をすべきか、悩まれているのではないでしょうか」

 彬子女王は2012年1月、毎日新聞のインタビューで女性宮家問題について「お国の決定に任せるしかないと思っています」と語り、「前提が大きく変わるかもしれないというので、私自身、落ち着かない状態です」としながらも、「結婚後も公務をすることに抵抗はありません」と、揺れる胸の内を明かした。

 若き女性皇族の活躍は、「フィーバー」だけでは済まない国民的課題を秘めている。

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