参院選への動きが活発になる中、バレーボールおよびビーチバレーの元日本代表選手・朝日健太郎氏が自民党からの立候補を明らかにした。一方で、元柔道の五輪金メダリスト・谷亮子議員は立候補しないことを表明した。

 朝日健太郎氏は40歳、身長199センチ、いわゆるイケメンタイプ。自民党も、選手としての実績や知名度に加えて、こうした印象を買っての公認ではないかと想像する。
参院選の自民党公認候補に決まり、茂木選対委員長(左)と握手する朝日健太郎氏=7日午後、東京・永田町の党本部
参院選の自民党公認候補に決まり、茂木選対委員長(左)と
握手する朝日健太郎氏=7日午後、東京・永田町の党本部

 バレーボール・ファンにとって朝日健太郎はまず法政大学時代から全日本に選ばれ、サントリー入社後はVリーグ3連覇の中心になって活躍したミドルブロッカーとして記憶されている。ところが20代半ばを過ぎたばかりの2002年、ビーチバレー転向を発表してファンを驚かせた。2004年のシドニー五輪に向けて、朝日は当然、日本代表の中心選手として活躍してくれるものだとファンは思い込んでいた。

 2008年、2012年、朝日健太郎は五輪代表の座を勝ち取り、北京五輪、ロンドン五輪に連続出場を果たす。ロンドン五輪後に現役を引退。現在は株式会社フォーバル男子バレーボールチーム監督、NPO法人日本ビーチ文化振興協会理事長、(公財)日本バレーボール協会ビーチバレーボール事業本部企画競技部長などを務めている。

 谷亮子議員は、6年前の参院選で民主党(当時)の要請を受けて立候補して当選。その後、小沢一郎氏と共に生活の党に移った。今回の立候補見送りは政界引退を意味するものでなく、あくまで今回は立候補しないという判断のようだ。

 谷議員は、当選の翌年(2011年6月)に公布され8月に施行されたスポーツ基本法の成立に一定の役割を果たしたと言われる。スポーツ基本法は、1964年の東京五輪に向けて作られたスポーツ振興法を時代に則して全面的に改正したもの。スポーツ基本法の条文を抜粋すると、次のような内容である。


スポーツは、世界共通の人類の文化である。

スポーツは、心身の健全な発達、健康及び体力の保持増進、精神的な充足感の獲得、自律心その他の精神の涵養等のために個人又は集団で行われる運動競技その他の身体活動であり、今日、国民が生涯にわたり心身ともに健康で文化的な生活を営む上で不可欠のものとなっている。スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことは、全ての人々の権利であり、全ての国民がその自発性の下に、各々の関心、適性等に応じて、安全かつ公正な環境の下で日常的にスポーツに親しみ、スポーツを楽しみ、又はスポーツを支える活動に参画することのできる機会が確保されなければならない。

 およそ一般的なことに感じるが、日本のような法治国家では、これを法制化しないと、国や自治体が大手を振ってスポーツの普及振興に関わる活動がしにくいのだという。スポーツが私たちの生活と一体化し、見る娯楽としてだけでなく、多くの人が心と身体の健康のため、そして生きがいのためにスポーツと関わっている時代の中で、本当はスポーツに携わる側がもっと真剣に政治との関わりに目覚める必要がある。