山村明義(作家・ジャーナリスト)


 舛添要一東京都知事が6月21日に辞職することを受け、「ポスト舛添」の都知事候補者が誰になるかに注目が集まっている。

  今回の辞任の原因は、結局、「舛添氏自身が2020年の東京五輪・パラリンピックの顔になれる知事の器ではなかった」ということになるだろうが、それでは次の都知事選の有力候補は誰かと言っても、そう簡単には決まらない可能性が高い。

 次に選ばれた新東京都知事こそが、8月下旬にリオデジャネイロ五輪・パラリンピックで行われる「五輪旗引き継ぎ式」に出席するだけでなく、いよいよ世界に向けた「東京五輪・パラリンピックの顔」となる自治体のトップになるからである。

 ちなみに、今回の都知事選は、日程的には7月14日告示ー同31日投開票、あるいは21日告示ー8月7日の投開票という日程で調整中だ。参議院選との「ダブル選挙」を避けたかたちになったとは言え、現時点では都知事選の有力候補者は、「未だまったく決まっていない」という状況になっている。
理事会へ向けて応接室に入る舛添要一東京都知事=14日午後、東京都新宿区の東京都庁(寺河内美奈撮影)
理事会へ向けて応接室に入る舛添要一東京都知事=2016年6月14日午後、東京都新宿区の東京都庁(寺河内美奈撮影)
 しかし、次期都知事を決めるに当たって、私自身は「3つの条件」があると考えている。

 まず、猪瀬直樹氏と舛添氏の都知事が2人続けて「政治と金」の問題で辞任しただけに、基本的に金銭面にクリーンであり、かつ舛添氏のように「ケチ」のイメージがないことが不可欠だろう。また、与野党共に得票数が前回舛添氏の獲得した「約211万票」を上回ることの出来る候補者を見つけなければならない。さらに3つめは、外国の特定の国に対して「卑屈」にならないことが必要である。

 実際に今回の舛添氏の問題の一つに、新宿区の都立高校を韓国政府のみに貸与することがあった。また、舛添氏が韓国に訪問した際に、朴槿恵大統領と会談し、その後講演した際に「90%の都民は韓国が好き」などと事実と異なり、特定の外国一カ国のみに媚びを売るかのような言動を取っていた。直接的には決定的な問題だったのは、舛添氏の外遊を含めた金銭問題だったが、就任以来、韓国のみに卑下した態度を取ったことに対して、眉をひそめた東京都民も少なくなかった。

 もし舛添氏が「都市外交」の持論を展開するのなら、「日本らしさ」や「日本の国益」を堂々と主張すれば良かったはずである。