海外ゲーム業界はハリウッドとの蜜月度も高い。『バットマン』や『トゥームレイダー』をはじめとした映画のゲーム化、ゲームの映画化が絶え間なく行われているほか、13年11月に発売され、年内に世界で1400万本以上を販売したゲームソフト『コール オブ デューティ ゴースト』は、アカデミー賞脚本家のスティーヴン・ギャガンがストーリーを執筆して話題を呼んだ。有名俳優がゲームにCGとして登場するケースもある。若者の映画離れが進み、DVD等のパッケージソフトの売上も右肩下がりで苦しむハリウッドとしては、勢いのあるゲーム業界に近づいておいて損はないというわけだ。

同じく「GTA V」のゲーム画面(ROCKSTARGAMES/CAPCOM)
同じく「GTA V」のゲーム画面(ROCKSTARGAMES/CAPCOM)
 佐藤氏は、海外ゲームソフトメーカーとのビジネス経験からこう語る。「今や北米のCGクリエイターの間には、映画会社に就職するよりゲーム会社に就職したほうが良い仕事ができるという認識があります。有名ゲームにスタッフとして参加してから、その輝かしいキャリアを携えて映画業界に行く人も増えていますね」。

 親和性が高いのはハリウッドだけではない。たとえば『GTA V』をプレイ中に、ゲームの世界にあるラジオから流れる曲はすべて現実に存在する既存曲であり、使用料ビジネスが生まれている。リアルな世界観を構築するためには実在のアーティストが発表した曲であることが重要、という開発側の判断だが、もう1つ。音楽業界側がプロモーション目的でゲームに楽曲を提供することもあるのだ。

 「『GTA V』のように、ゲーム内の世界が広大に構築されているゲームは、一度はじめると何時間にもわたってその世界に居続けることができるので、そこで目に入る商品や、BGMとして鳴り続けている音楽をつい買いたくなってくるんです。一種の洗脳ですね(笑)」(佐藤氏)。昨今のゲームは、ネットやTV以上にプロモーションメディアとして優秀なのだ。