右表のように、ソーシャルゲームの市場規模は今後拡大が見込まれる。家庭用ゲームが主力の世界最大規模のゲームソフトメーカー、米Electronic Artsは1000人規模のリストラを実施する一方、ソーシャルゲームなどに強いPop Cap Gamesを7月に買収。国内SNS大手のグリーも、米大手ソーシャルゲーム関連のOpen Feintを今年の4月に買収した。

 家庭用ゲームソフト大手のカプコンで、「ロックマン」シリーズなどを手がけた名物クリエーターの稲船敬二氏は同社を退社し、昨年12月に「comcept」を設立。今年の秋にソーシャルゲームの新作を出すと発表した。

 一方、苦戦しているのが家庭用ゲームだ。国内の家庭用ゲームソフト市場は10年近く3000億円前後で推移。海外市場も、08年には米国で1兆2000億円、欧州で1兆円前後あった市場規模がそれぞれ10年には、1兆円、8000億円まで下落した(ファミ通ゲーム白書2011より)。上表のように、今後も下落を続けるという調査結果もある。

 簡潔にいえば、1台数万円するゲーム機と、4000~6000円のゲームソフトを購入して初めて遊べるのが家庭用ゲームの特徴だが、ソーシャルゲームはパソコンや携帯電話、スマートフォンで遊べる。

 スマートフォンにネット上からダウンロードして遊ぶゲームも一般的になった。無料のものが多く、有料でも1本100円~1000円台が大半だ。家庭用ゲームは、実際に遊んでみないと楽しさが分からないというリスクがある。値段が安ければ、面白くなくても懐は傷まない。価格の点でも家庭用ゲームは不利な状況である。

 通信規格が3G以上の携帯電話は、日本ではほぼ普及率が100%だが、いちよし経済研究所の調べでは、北米では10年の59%から15年には95%へ、西欧でも47%から80%に達する見込み。スマートフォンの普及率も、日本が7%から80%、北米で33%から84%、西欧で24%から56%と予測されている。ソーシャルゲーム市場はますます拡大していくだろう。