そして、一部は前述したが、熱中しすぎてマナーが問題となること、犯罪の機会が生まれてしまうこと、「不謹慎」と言われそうな場所でのプレイが問題となることなども、すでに指摘されてきたとおりだ。これまた、「不謹慎」な言い方ではあるが、このような批判や懸念が生まれるのは、同作品がブームになっていること、大衆を熱狂させる商品・サービスであることの証拠だろう。これは今に始まったわけではなく、子供や若者を熱狂させるコンテンツというのは、社会現象になる一方で、社会問題にもなるものだ。

 思えば、『仮面ライダー』やプロ野球のカードがついてくるポテトチップスがブームになった頃は、お菓子を食べずに捨てることが問題となった。「ビックリマンチョコ」だってそうだ。ファミコンが流行した頃は、ゲームに熱中しすぎることが問題となり、「ファミコンは一日、一時間」というマナーを名人が啓蒙活動を行うなどの取り組みも行われた。販売手法でも、人気タイトルとの「抱き合わせ販売」が問題となった。『機動戦士ガンダム』のプラモデルが流行した時には、売り場で将棋倒しが起きた。

 この手の問題というのは、一部、注目が集まるがゆえに必要以上に可視化されることだってある。時にそれはネガティブキャンペーンのようなものになる。「成人式、荒れる若者たち」なんていう絵を撮るために、その手の問題がいつも起こっているエリアでカメラをスタンバイするようなものだ。だいたい、ポケモンGOが助長している側面はあるとはいえ、歩きスマホはもともと問題なのである。ポケモンGOの問題と、切り分けづらいものであることも意識しなくてはならない。

 やっと本題だ。身も蓋もない話だが、ポケモンGOがスゴイのは「世界を制したクソゲー」だということだ。「クソゲー」とは何か? 面白くないもの、ゲームの設定や難易度に無理があるものなどのことを指す。産経新聞のような全国紙が運営するサイトでお下品な言葉を使うことは大変に緊張してしまったが、この現象を説明するためにこれほど最適な言葉はないのでご容赦頂きたい。