大西宏(ビジネスラボ代表取締役)



 ゲーム好きのコアな人からは評価が低いポケモンGOですが、ところがどっこい、これまでとくにゲームとは無縁だった層にまでユーザーに引き込み、さらにあちらこちちらで騒動も絶えず、まさにポケモンGOが引き起こす社会現象が広がっています。

 調査会社Sensor Towerのデータを紹介したテッククランチの記事によると、「ポケモンGOのリリース1ヵ月での売り上げは、やはり大ヒットゲームとなっているClash Royaleの倍近く」の2億ドルにも達したようです。
 

 また、アップルのティム・クックCEOがAppStoreで7月に前例のない売り上げを記録したとツイートしていますが、それはポケモンGOの1ヶ月足らずの課金売上が1億2,000万ドル以上に達した結果のようです。


 こういった結果を見ると、ゲームの概念を変えるイノベーションをポケモンGOが引き起こしたのかもしれません。

 先日、理由あって深夜に大阪の扇町公園近くまで車で行ったのですが、こんな時間に、路上に車が並び、またたくさんの人がスマホをかざしながら歩いている光景にでくわしました。扇町公園は、ポケモンを大量にゲットできる有名スポットらしく、ニュースにもなっていた公園です。その光景を見れば、たんなるゲームを超えた「ポケモンGO協奏曲」ともいえる現象を引き起こしていると感じさせられます。

 ちなみに、この公園では、このブログ主のように約1時間半で38匹ゲットしたという方もおられるようです。

 こちらの産経ビズの記事によれば、インターネット競売大手イーベイのサイトで、ポケモンを捕まえてレベルを上げた利用者のアカウントが多数出品されたり、強豪のポケモンを捕まえた人のアカウントが800ドル(約8万5000円)で売り出されたり、スマホを預かって代わりに歩いてゲームを進めるという業者のサイトも出現しているといいます。

 歩きスマホ、また車を運転しながらのポケモンGOは事故につながり危険ですが、また先日、マクドナルドの店舗の先の信号でおまわりさんが通る車をチェックしていましたが、きっとスマホのながら運転の取締だったのでしょう。お疲れ様です。

 このブームがいつまで続くのか、知るよしもありませんが、先ほどのSensor Towerのブログによると、ユーザーの1日あたりの平均利用時間は、26分程度とライトユーザーが多いようです。ゲームのコアなファンには物足らないとしても、あまりのめり込まなくとも適当に楽しめることを考えると、案外このポケモンGO現象は長く続くような気がします。

(2016年8月9日「大西宏のマーケティング・エッセンス」より転載)