ポケモンGO人気でも任天堂復活ならず……


 ただし、この現象が任天堂の株価に影響を与えたか、というとそうでもない。アメリカでは7月6日から徐々に株価が上がり、18日には37ドル99セントの高値を記録した。7月5日の終値は17ドル49セントだから、12日間で倍以上になった。ところがその後は連日株価は下落、22日の終値は29ドルである。任天堂株はアメリカでは07年に76ドル80セントの最高値を記録したが、それに届くことはなさそうだ。

 任天堂自身が「ポケモンGOの人気は任天堂本体の収益にそれほど影響をもたらさない」と認めたことなどもあり、市場にはすでに失望感が漂っている。ゲームボーイなどで一世を風靡した任天堂の復活、とはならないようだ。

 今回の、ブームを超えた現象とまで言われるポケモンGO人気はいつまで続くのか。GPSを使った同様のゲームが今後追随すると考えられる中、次の一手をどのように展開するかにかかっている、と言える。

子供が犯罪に巻き込まれるケースが増える?


 一方で、ポケモンGOの脆弱性を指摘する声も増えた。アクシデントの多さだけではなく、「グーグル内の個人情報、位置情報などをあまりにもさらけ出すポケモンGOは、今後ハッカーの標的になるだろう」という見方がある。特に子供のプレイヤーが多い中、犯罪に巻き込まれるケースが増えるのでは、との懸念だ。

 反対に、ポケモンGOは「コミュニティを生み出す」力がある、と称賛する声もある。家にこもってゲームばかりしている、のではなく友達と外に出て一緒にモンスターハントを行う、など「従来のゲームよりは健康的で社交的」であり、一緒に行動することで親子のコミュニケーションが増えた、などの声もある。

 一つのゲームソフトがこれだけ広範囲にわたり話題となり、ニュースとなり、企業の注目を集めたケースはかつてない。ブームがいつまで続くのかは分からないが、久々の大ヒットにゲーム業界全体が刺激を受けたことは確かだ。