仲野博文(ジャーナリスト)


金メダルそのものの価値は6万円


リオ五輪の閉会式に臨むレスリングの(手前左から)土性沙羅、
登坂絵莉、吉田沙保里=8月21日、マラカナン競技場
リオ五輪の閉会式に臨むレスリングの(手前左から)土性沙羅、
登坂絵莉、吉田沙保里=8月21日、マラカナン競技場
 21日に閉幕したリオデジャネイロ・オリンピック。日本の獲得メダル総数は41となり、4年後に開催される東京大会に向けて大きな希望を残す結果となった。207カ国が参加した今大会では、コソボや南スーダンのような初出場国もあれば、アメリカや中国のように「メダル獲得常連国」として知られる国々もあり、それぞれの国を代表して今大会に出場した選手の思いや練習環境は様々だ。

 日本はロンドン大会におけるメダル獲得数からさらにメダルを3つ増やし、合計で41個のメダルを獲得した。ロンドン大会から、金メダルを5つ、銅メダルを4つ増やし、逆に銀メダルの数は6つ減る形となった。41個のメダルを獲得したことで、日本はメダル獲得数ランキングでフランスに次ぐ第7位にランクインした。金メダルだけの数でカウントすれば、フランスを抜いて6位となる。リオデジャネイロ大会では初出場のコソボが女子柔道で金メダルを獲得したり、リオ五輪後の引退を明言している男子陸上のウサイン・ボルトが期待通りに3個の金メダルを獲得し、男子サッカーではブラジルがマラカナンで死闘の末にドイツを破り優勝するなど、各競技で様々なドラマがあった。

 ドラマチックな展開が続いた17日間であったが、「メダル」に関していえば、1つだけ変わらないものがあった。メダル獲得総数の上位5カ国はロンドン大会と変わらず、アメリカ、中国、イギリス、ロシア、ドイツが「メダル大国」の座を今大会もキープした格好だ。大会前にドーピングの隠ぺい問題で出場資格をはく奪された選手を多く出したロシアも、終わってみれば56個のメダルを獲得し、メダル獲得総数で4位につけている。5位のドイツとフランスはそれぞれ合計で42個のメダルを獲得しているのでタイ記録となるが、金メダル獲得数に限って見ると、ドイツの17個に対してフランスは10個という結果に終わっている。

 オリンピックに参加する多くのアスリートが最終的な目標に掲げるメダルの獲得だが、メダルそのものの価値はどれくらいなのだろうか?メダルそのものの価値は、金メダルで約6万円、銀メダルで約3万円、銅メダルに関しては約300円程度の相場になる。しかし、メダルの獲得は様々なインセンティブをアスリートに提供する。メダル獲得の恩恵は国によって異なるが、オリンピックでメダルを獲得することによって一財産築くことのできる国もあれば、メダル獲得の報奨金が全く出ない国もある。