坂東忠信(外国人犯罪対策講師)

 日本を単一民族であるとしてその純血を誇る人がいます。しかし残念ながら日本はすでに世界に冠たる移民国家であり、しかも移民政策に失敗しながら傷みを自覚せず、現在も失敗し続けていると言ったら、何人の方がこれを信じるでしょうか。

 まず私達は「移民」というと、どうしても白人や黒人などのわかりやすい異人種の流入と定着を想像しますが、この段階ですでに失敗の痛みを自覚しない「情報麻酔」がかなり効いています。私達は地理的情況や歴史的経緯から、東アジア、特に朝鮮半島からの流入定着があったことを移民として意識できないどころか、彼らが現在も帰化せず「特別永住者」という世界に類例のない外国人世襲制滞在資格を得て定着していることに異常を感じませんし、反日姿勢をアイデンティティとする北朝鮮の「総連」や韓国の「民団」が、母国と在日民族を直接・間接的につなげて社会に影響を及ぼしても危機意識を持てません。さらに彼らが左翼・反政府運動にも影響を及ぼす現状に触れると、人として当然発生するはずの「憎悪表現」が否定抑圧され、「ヘイト」という呪文と情報麻酔で抑え込まれているのです。
不法滞在の外国人を収容する東日本入国管理センターの居室=茨城県牛久市
不法滞在の外国人を収容する東日本入国管理センターの居室=茨城県牛久市
 そもそも「移民」とはどんな人達であるかという疑問さえ、麻酔が効いているので意識できません。国連人口部の定義する移民とは「出生あるいは市民権のある国の外に12カ月以上いる人」を指しています。具体的には、世襲滞在の特別永住者はもちろんのこと、留学生や技能実習生などを含めた中長期滞在者、不法滞在者や密入国者などの不法移民が移民に該当し、世界一般では合法的に帰化していても、帰化した当代は移民の部類に入ります。

 この世界標準さえ知らない幸せ太りの中年ボクサーは、知識のパンツも履かずフルチン状態で国際化社会のリングに上り肉体を誇示し、ハングリーな挑戦者と抱き合おうとしているのです。

 大体にして「移民」と聞いて「肌の色が違う外国人と共生できて街が活性化する話」などと、漠然として的外れなイメージをしていますので、国民の主権どころか、生活をともにする大切な人の安全さえ守ることはできません。

 さらに、ここ数年申請が激増している「難民」も、移民の一部なのです。日本の難民システムは、申請があればほとんど審査し、審査待ちの期間でも政府はその居住地を制限せず、初回申請の平均審査期間である9カ月ほどは合法滞在となります。さらに認定されなかった場合でも再申請が可能で、平均審査待ちは28カ月ほどになるそうです。当然これは移民に分類されるべきで、しかも再申請の回数には制限がなく、違う理由での申請を繰り返してさえいれば実質的合法滞在が可能。この「裏ワザ」はすでに口コミとなっている模様で、これを応用した滞在資格ビジネスや、脱法的滞在事例が発生しています。来日後、滞在資格条件をみたすことができないことから、不法滞在化を避けるために、あるいは不法滞在した後に難民申請を出したり、さらには技能実習生として来日した直後に職場を脱走し、制限のない就労を目的に難民申請するなどの確信犯的「偽装難民」が確認されるなど、あまりのゆるさに日本ではなんと国内から外国人が難民となる始末なのです。