猪野亨(弁護士)

 沖縄県東村高江では、ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設工事に反対する住民たちは、2007年以降、工事をさせまいと反対活動を展開、道路に街宣車を置くなどして、工事を阻止してきました。オスプレイ利用が予定されていますが、オスプレイなど沖縄県民が求めているものでありません。このような危険な施設を住民が当然に受け入れなければならないということにはなりません。

 生存権を掛けた闘いです。
「民家を取り囲むようにして建設されるため、地元住民らは2007年から工事車両が出入りするゲート前で座り込みを続けています。昨年、2カ所の建設が完了しましたが、残り4カ所は一歩も進んでいません。」
ヘリパッド建設に反対する人々を規制する警察官ら=7月22日、沖縄県東村高江
ヘリパッド建設に反対する人々を規制する警察官ら=7月22日、沖縄県東村高江
 その工事が再開されようとしています。しかもそのやり方があまりにひどすぎます。安倍政権の対応は、参議院選挙が終わった途端に工事の強行ですが、選挙期間中に強行すれば、自民党公認の島尻安伊子氏の落選がその時点で確定するからです。工事の強行がなくても島尻氏は落選しましたが、それでも望みは持っていたのです。島尻氏を沖縄北方担当相にするなど露骨な選挙対策をしてきたことからもかなりの重点区だったわけです。

 従って、選挙期間中に工事を再開するなどあり得ない選択肢でした。

 2007年以降、工事は中断されたままですが、この時期に再開を睨んでいたのは、安倍政権が力によって沖縄支配を実現するためです。昨年、安保関連法を強行採決して成立させ、日米軍事同盟の強化という国策のもと、沖縄がもっと頑強な抵抗を続けていることが許さなかったからにほかなりません。