神田敏晶(ITジャーナリスト)

 7月の参議院選挙では「支持政党なし」に注目していた。まずは、「支持政党なし」というユニークな政党名だ。思わず、記名式ではなく、チェックシート形式の投票用紙であれば、チェックしてしまいそうになるだろう。一部でその政党名を批判する人も少なくなかったが、この政党名は声なき声を反映した政党名だと感じた。しかし、候補者の名前を調べてもWikipediaで掲載されているのは代表者の佐野秀光氏だけだ(https://ja.wikipedia.org/wiki/佐野秀光)。ユニークな泡沫くささも感じるが、参議選の戦い方でどういう結果になるのかをウォッチしてみた。
 結果として参議院選挙では「支持政党なし」から議員は誕生しなかった。しかし、候補者を擁立した政党の中では12政党中9位の得票数を得ていた。つまり10位「新党改革」11位「国民怒りの声」12位「幸福実現党」よりは『支持政党あり』だったのだ。これは、「泡沫政党」とはいえない集票だったと思う。ただ、「支持する政党」なしと、勘違いして投票した人がどれくらいいたかは現在の選挙システムではわからない。

比例代表獲得数ランキング

1位 自民党 20,114,788票(得票率35.9%)
2位 民進党 11,750,965票(得票率21.0%)
3位 公明党  7,572,960票(得票率13.5%)
4位 共産党  6,016,195票(得票率10.7%)
5位 お維新  5,153,584票(得票率 9.2%)
6位   社民党   1,536,238票(得票率2.7%)
7位   生活の党  1,067,300票(得票率1.9%)
8位 日本のこころ 734,024票(得票率1.3%)
9位 支持政党なし 647,071票(得票率1.2%)
10位 新党改革     580,653票(得票率1.0%)
11位 国民怒りの声 466,706票(得票率0.8%)
12位 幸福実現党  366,815票(得票率0.7%)

 政党としては、候補者を擁立した12党中の第9位だった。代表の佐野秀光氏の得票数は31,334票で63.5%を占めた。もしも、公明党の比例代表(最下位は18,571票で当選)であったら、確実に国会議員として当選していただろう。この数字をどうみるかだが、政党交付金の交付対象となる政党が2%の得票率なので、11位の「国民怒りの声」(得票率0.8%)と連携していたりすると、得票率2パーセントとなり、年間2億円近くの政党交付金の配布を受ける可能性が数字の上では成立することになる。