後藤和也(産業カウンセラー、キャリアコンサルタント)

 誰もが知っているご長寿アニメのサザエさん。先日、その視聴率が1ケタ台にまで落ち込んだという。

 3日に放送された「サザエさん」の視聴率が9・9%と2ケタを割ったことが分かった。常に高視聴率をキープしている人気長寿番組「サザエさん」。今年に入って1ケタとなったのは、5月22日の7・7%のみ。

 ちなみに5月にも視聴率が1ケタとなったが、この日は「笑点」が「歌丸ラスト大喜利スペシャル」として特別番組を放送したことから、「それに食われた形」(前掲記事)のようだ。5月の視聴率は説明がつくが、7月3日については同時間帯に特番等はなく、原因は不明であるという。

 サザエさんはご長寿番組でありながら、常に高視聴率を保っている。1972年の世帯視聴率は33.1%であり、以降アニメ番組では視聴率1位をキープし続けながら、2012年の同率は21.3%である(Video Research Ltdホームページ「視聴率から振り返る「テレビアニメ」の歴史」)。放送開始から50年近くが経過してもなお高視聴率をはじき出すというのは驚異的だ。それゆえに、視聴率が1ケタ台に低下というのは、異常事態なのだ。

サザエさんに共感できない?!


 それでは、サザエさんの視聴率低下の真の原因とはなんなのだろうか。さまざまな要因が想定されるが、筆者は、「サザエさんに心理的な共感を得られない」ことが一つの要因であると考えている。

 サザエさん(磯野家)の家族構成は祖父母(波平・フネ)・父母(マスオ・サザエ)・兄妹(カツオ・ワカメ)・子(タラオ)という3世代同居の大家族である。男性陣はサラリーマンとして働き、女性陣は専業主婦(サザエさんがパート労働している回もある)として家庭を守っているという役割分担である。