また、こうした「ネット掲示板」では、既存のマスコミやネットニュースの関係者も虎視眈々とネタ探しをしている。なぜなら、「ネット掲示板」はネタの宝庫。しかもネット上でたやすくプレビューを稼げるような猟奇ネタの宝庫なのである。それに、「ネット上の書き込み」がニュースソースなら、追加取材も事実確認も一切不要。責任は書き込みを行ったネットユーザーにあるのであって、マスコミやネットニュースは「書き込み」を再報道したにすぎないからである。そもそも、韓国では日本に対してどんな報道をしようが、どこからも苦情が出ない。基本的に言いたい放題なのである。というわけで、韓国では追加取材も事実確認もなされぬまま、一方的な「わさびテロ」糾弾報道や「差別・嫌韓」告発報道が続いた。

 これに刺激を受けた韓国のネットニュース記者が「市場ずし」に謝罪を求めて突撃取材を敢行したり、ネット上で「市場ずし」に対する「報復いやがらせ」が呼びかけられたりする事態に至っている。「市場ずし」では一連の騒動の後に、韓国人客には寿司を「さび抜き」で提供しているそうだが、それにも「無わさびテロ」だと攻撃を加えている始末。要するに「わさび」をネタに日本を貶めたいだけなのである。

 一部には、「報復テロ」を呼びかける動きもある。大手ポータルサイト・ダウムに開設された「大阪留学生の集まり」というコミュニティーには「市場ずしに報復しに行く方を募集します」という書き込みがなされた。その書き込みによると、その「報復」とは次のようなものだ。
 

 「始めから暴力を行使したりはせず、(店で)寿司に何か仕掛けられたら、食べかけの寿司を床に捨てて足で踏みつけ、日本語で罵って、相手の挑発を誘導するつもりです。日本語が流暢で、度胸がある人と一緒にやりたいです。寿司代は私が出します。嫌韓チョッパリ(日本人に対する侮蔑表現)に韓国の辛い味を見せつけましょう」

 さすがに、この書き込みを支持する反応は皆無だったから、実際に報復を敢行する可能性は低いと思われる。それにしても、日本人の韓国人差別を糾弾しながら、「チョッパリ」などというヘイト表現を用いることには何の疑問も感じていないらしい。毎度のことながら、こうしたダブル・スタンダードには恐れ入る。このことからも「わさびテロ」をめぐる韓国内の言説のレベルがどの程度のものなのかが分かる。