感染経路や医療環境、さらに西アフリカと日本との距離などを考えれば、わが国でエボラ出血熱の流行が拡大する可能性は極めて低いと考えられる。この点については、国立感染症研究所の公式サイトに8月8日付でリスクアセスメントが掲載されているのでご覧いただきたい。

 ただし、それならもう日本は対応しなくてもいいやということにはならない。日本語で情報が得られるウエブサイトをいくつか紹介しておこう。

国境なき医師団日本の公式サイトには、流行国からの現地情報が繰り返し報告されている。
国境なき医師団は、流行が最も深刻なギニア、リベリア、シエラレオネの3カ国において初期段階から医療支援を継続し、現地の危機的状況を世界に訴えてきた。サイト情報からも、現地の緊迫した状況や混乱、医療従事者不足の深刻さなどが伝わってくる。

 元小樽市保健所長の外岡立人医博のサイト「パンデミックアラート」では現在、エボラ情報を集中的に取り上げている。
欧米メディアの報道の日本語による紹介も手厚く、速報性が高いことから現地の状況や世界の対応を把握するうえで大変、参考になる。

 厚生労働省検疫所のサイトFORTH(海外で健康に過ごすために)には、公式情報がこまめに更新されている。
世界保健機関(WHO)のエボラ対応に関するロードマップの更新情報が日本語で順次、紹介されているのは貴重だ。また、エボラだけでなく、海外旅行者が注意すべき他の疾病の情報も豊富に紹介している。

 厚生労働省の公式サイトには「エボラ出血熱について」というページがある。
 エボラ出血熱とはどのような病気か、エボラウイルスはどのように感染するのかといった基本情報は「エボラ出血熱に関するQ&A」で押さえておこう。また、自治体・医療機関向けの通知なども掲載されている。日本で流行する可能性が低いという判断からなのか、更新は遅れ気味で、残念ながら情報提供機能はこれまでのところあまり高くはない(これから充実する可能性はある)。

※この記事は、特定非営利活動法人エイズ&ソサエティ研究会議のブログマガジン TOP HAT News第73号(2014年9月)に投稿したものをベースに大幅に加筆しました。(宮田一雄)