岡本裕明(Blue Tree Management 株式会社 代表取締役)

 今日、このブログをアップする日本時間の9日午前10時から数時間後にはアメリカ大統領選挙の結果が見えてくるかと思います。どちらがなるかはわかりませんが、市場は良い方に理解しようとしているようです。日本にとってどちらの大統領が良いか、といえば先が見えやすいクリントン氏が都合よい、とされています。さて日本に安堵感をもたらすのでしょうか?

 しかしながら、私はここに来て反対側の国の情勢がより気になります。そして、その成り行き次第では日本に嫌な影響が及ぶ可能性もあります。

 朴大統領を巡る事件では日々、新たな事実が浮かび上がり、多くの逮捕者を出し、国民は怒り、政治は機能していません。大統領がレームダックになった今、国家的危機が起きた際、誰がどうやってそれをコントロールするのか、操縦桿を握る者がいなくなることを懸念しています。

 実質的にはすでに朴大統領は操縦室に座っているだけで操縦桿は機能しない状態にあります。11月ペルーで開催されるAPECへの不参加を早々に決めたのは韓半島の不安定化というより地球の裏側まで行っている間に自国で何が起きるかわからない極めて厳しい情勢にあること、そして自身への検察の「調査協力」時期と重なる可能性があることがポイントかと思います。大統領職である限りにおいて逮捕されることはないものの全く同じようなシーンはブラジルで見たばかりであります。

 日中韓首脳会議が日本で12月に予定されており、政府は今のところ開催するつもりでありますが、正直、一寸先が見えない中でのやりくりは現時点で何とも言えません。日本としてはやりたい気持ちは大いにあるはずです。それは大統領の言質を取りたいからであります。特にあの10億円の慰安婦問題解決資金が有効な手立てとなるのか、泡と消えるのか、この事態は日本政府としても完全に「想定外」であったでしょう。仮に日本の思うような形で慰安婦問題が解決できなければ安倍政権にとって逆風となるばかりか、岸田外務大臣にとって失態のレッテルを貼られるリスクを抱えます。