いま韓国は日本に助けを請う立場にある。日韓合意の件もあるし、政府が先頭になって日本叩きをすることができない。もちろん、支那やアメリカは大国なので叩けない。北朝鮮には口だけで文句は言えるが、実際には何もできない。消去法で財閥バッシングなのだ。

韓国の朴槿恵大統領
韓国の朴槿恵大統領
 特に、日本から来たロッテという財閥をターゲットとし、その不正をこれ見よがしに暴き、徹底的に叩くのだ。ロッテは日本の「身代わり」として人民裁判の法廷に引きずり出されたとみていいのではないか。そして、ロッテスキャンダルのとばっちりで、それ以外の財閥も大きなバッシングを受けているという。スケープゴートとしては上出来である。

 確かに財閥支配は問題だ。韓国経済の効率性から考えてもいずれは解体されなければなるまい。財閥が存在し続ければ、多くの人が独自の視点でチャレンジし、成功した人がお金を稼ぐという経済のインフラが脆弱になる。なぜなら、財閥の意に沿わない事業には資金が集まらないとか、物件を貸してもらえないとか、仕入れを止められるといったことが往々にして起こるからだ。韓国ではスモールビジネスがある一定のサイズに成長すると、財閥が横やりを入れてその事業を奪ったりすることがままあるそうだ。これではリスクを取って起業しようとする人はいないだろう。だから、長期的にはこういった問題は解消されるべきである。

 とはいえ、現状の景気低迷はこういった財閥を起因とする構造問題だけでは説明がつかない。むしろ、その原因の大半は朴槿恵政権の経済政策の失敗にある。さらに言えば、経済政策の失敗に輪をかけて外交政策の大失敗という問題がある。これは朴槿恵政権成立当初からの大きな方針だったので、本来なら責任逃れはできないはずだ。だからこそ、財閥を叩いて問題をすり替えようとしているのかもしれない。

 しかし、いくら財閥叩きに迎合したところで、問題は何も解決しない。韓国国民はその点についてもう少しよく考えてみるべきではないだろうか? 次の大統領選挙ではよくよく考えて候補者を選ぶべきだ。老婆心ながら忠告しておきたい。