THE PAGEより転載)
 「アメリカ・ファースト」を掲げるトランプ大統領が誕生したことで、日本の製造業の先行きを不安視する声が上がっています。トランプ政権が保護貿易主義に傾いた場合、日本の製造業にとって大打撃となる可能性が高いというのがその理由です。トランプ時代において日本のモノ作りは大丈夫なのでしょうか。
トヨタの米国ミシシッピ工場
トヨタの米国ミシシッピ工場

米国市場に依存する日本の製造業


 日本の製造業は、巨大な消費市場である米国が存在することで成り立っています。日本経済の大黒柱であるトヨタ自動車は、昨年度は年間で約870万台のクルマを販売しましたが、このうち国内市場での販売はわずか200万台に過ぎません。残りはすべて海外での販売であり、中でも北米市場は280万台と突出しています。

 こうした米国依存は業績にも表れています。同社の2016年4~9月期決算(中間決算)は減収減益とあまりよい結果ではありませんでした。その原因は為替が円高に振れたこともあるのですが、主力の北米市場の販売が不振だったからです(販売台数そのものは微減ですが、トヨタにおいて北米で横ばいというのは不振といってよい状況です)。つまり、日本の製造業は基本的に米国市場に大きく依存しているのです。

 日本ではリーマン・ショックを引き起こした米国の不動産バブルを批判する声が大きいのですが、米国のバブル経済による過剰消費の恩恵をもっとも受けたのは、ほかでもない私たち日本人であることを知っておく必要があるでしょう。