神田敏晶(ITジャーナリスト、「希望の塾」塾生)

 テレビのバラエティ番組で、これほどまでに東京都政マターが話題になるのは珍しいことだ。いや、豊洲の盛り土問題からオリンピックの会場問題、都知事の不祥事、自民党都連と、問題がありすぎるところが、ようやく明るみになったからだ。しかし、この都政のパンドラの箱は、実はまだ開けられたばかりだ。

 筆者はジャーナリストであり、都政を学ぶための小池政経塾「希望の塾」の塾生でもある。しかし今回は、塾生として知り得た情報は一切触れずに、「希望の塾」の目指しているところを予測してみたいと思う。
小池百合子政経塾「希望の塾」開塾式で、あいさつする小池百合子都知事=10月30日、帝京平成大学(宮崎瑞穂撮影)
小池百合子政経塾「希望の塾」開塾式で、あいさつする小池百合子都知事=10月30日、帝京平成大学(宮崎瑞穂撮影)
 「希望の塾」にはSNSなどの発信から拡散し、4827名の応募のうち2902名が約5万円の受講料を支払い、2017年3月まで全6回の講義を受けることとなっている。それだけで塾の運営予算は1億3千万円近くになる。さらに、追加塾生を11月19日必着で募集した。一体、何名規模の集団にするつもりなのだろうか。

 講義もすでに2回行われ、会場では1日に4講演も開催されている。さらにビデオなどでの補講も塾生には可能となっている。講師も続々と決定し、塾生だけが知りえることも増え始めている。

 この時点で「希望の塾」が、小池知事が新党を起こした場合の候補者のプラットフォームというよりも、5万円を支払ってでも関心を持っているという塾生が都議会選挙の運動員になるという可能性を大いに秘めている。もちろん数名はこの塾生の中から候補者が擁立されることだろう。

 筆者は合格の通知をメールで観た時に、何名合格したのかと期待を膨らませたが、これほど大多数の合格には正直に驚いたし、少しはダマされた気分にもなった。しかし5万円の価値を確かめたくもあり、入塾することにした。虎穴に入らずんば虎児を得ずだからだ。

 現在はまだ2回しか講義を受けていないが、小池塾長の本気度がよく伝わる。ビデオにしても、ほとんど言いよどみがないコメントだ。いやジョークも交えてスキを魅せる余裕すらあるからだ。

 この塾は小池百合子から学び、数万円の費用を支払ってでもコミットメントした数千人規模の都政改革をめざす、都民ファーストの理念のもとに集まった同志の集団である。むしろ、今までの単なる選挙のための集団や政治応援団ではない、都政の本当のあるべき姿を学び、いびつなしがらみや空気抵抗のない「当たり前の都政」を考える私塾ととらえることもできるのではないだろうか。小池知事、いや小池塾長は3つのポジションからのアプローチを展開してさまざまな問題を解決しようとしていると想像できるからだ。

 まず何よりも、都知事という都民に付託された、東京でたった1人のポジションの活用だ。その権限をフルに活用し、都政改革を都民代表として大なたを振るう。当然、一挙一投足にいたるまで行動に注目が集まる。しかし、これは今までの都知事と変わらない。