業者、値下がり待ちも


 太陽光など再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度が2012年7月に導入されてから13年5月までに同制度の認定を受けた発電設備のうち、5月末までに実際に運転を開始したものが約1割にとどまることが20日、経済産業省の調査で分かった。太陽光パネルなど発電設備の値下がりを待つために意図的に建設を遅らせる“塩漬け”の案件が一部にあるとみられ、同省は悪質な事例については認定取り消しも視野に入れ、実態調査に乗り出す方針を表明した。

 制度開始から今年5月末までに認定を受けた発電設備の容量は全体で2237万2千キロワットで、そのうち同期間に運転を開始したのは304万9千キロワットと13・6%にとどまる。

 認定を受けた発電設備と運転を開始した設備のいずれも約9割は、買い取り価格が高めに設定されている太陽光発電に集中している。

 買い取り価格は毎年度改定され、量産効果による発電設備の価格下落を織り込んで価格が引き下げられる仕組みがとられている。太陽光発電の場合、非住宅用(出力10キロワット以上)の買い取り期間は20年間で、価格は24年度が1キロワット時当たり42円だったが、25年度は37・8円に引き下げられている。

 運転開始の遅れは、太陽光パネルが品薄状態で発注から引き渡しまで1年程度かかっていることが主因と経産省はみている。ただ、買い取り価格は設備認定を取得した時点で決まるため、価格が高めなときに認定を受けておき、発電設備が値下がりするのを待ってから建設を始めることで、より高い利益を狙う業者の存在も指摘される。

 経産省の実態調査は、一定規模以上の非住宅用の太陽光発電が対象となる見通し。着工が遅れている場合、発電設備の発注の有無などを調べ、運転開始が遅れている原因を把握する考え。