木村英哉(次世代総合研究所代表)

 参議院選挙で民進党が惨敗した。予想どおりとはいえ、この党の進歩のなさはまさに絶望的である。我慢にも限度がある。ここに解党の提案をして、引導を渡したい。

理由1 国民の支持がない

 いきなりだが、これには少々説明が必要だ。国民の支持がないというのは、単に支持率の絶対的低さのことではない。

 民進党≒民主党である。つまり、名前が変わったからには何かが変わっていなければならないのだが、結局、もともと民主党から飛び出した連中を中心に、選挙がきついからというだけの理由で救命ブイを求めて出戻ったところ、名前が同じではおかしいと、出戻ったくせに難癖をつけて、結果的に「民進党」になったにすぎない。

 これは一種の偽装工作であって、その実体はほとんど旧民主党のままだ。何といっても党役員(代表、代表代行三名、幹事長、政調会長、国会対策委員長)のポストのうち、旧維新の人間が就いている職が代表代行一つ(江田憲司氏)なのがその証拠である。

 国民はそんなことはとうにお見通しであるのに、「民進党になっても支持率が上がらない」(今年三月末の結党時「期待せず」が六七%=共同通信社)と落胆する幹部がいたそうだが、むしろその感覚に驚く。有権者に偽装工作を見透かされるような政党は存在すべきでない、というのが正確な理由である。

 民進党は直ちに解党せよ。

理由2 国民の目線がない詐欺師集団

 旧民主党時代から飽きるほど私が主張してきたことだが、とにかくこの党の体質として目くらましがうまい。政権担当時の「事業仕分け」がその好例であるが、もともと過大に予算要求しておいて、それを「ぶった切った」と声高に叫んだ。前年度予算と比較すると実は増えているのに、「朝三暮四」でも国民は分かるまいと嘲弄する驕慢な集団である。

アベノミクスを批判し、経済政策転換の必要性を訴える民進党の岡田克也代表=2016年6月3日、愛知県岡崎市
アベノミクスを批判し、経済政策転換の必要性を
訴える民進党の岡田克也代表
=2016年6月3日、愛知県岡崎市
 前国会でも民進党は消費税の軽減税率に反対の立場から、増税延期法案に軽減税率廃止を盛り込んだ。「給付付き税額控除」の導入にメンツをかけているようだが、すでに軽減税率は欧州でのスタンダード。国民二の次との批判を受けても仕方あるまい。

 野田政権は、「マニフェスト」(選挙公約)になかった消費税増税を実行した。このことで「マニフェスト」は「嘘」の代名詞となり、日本の政界において死語となった。旧民主党が「マニフェスト」を反故にしたことで、政治家の言葉に対する国民の信頼は地に落ち、同時に貴重な民主政治のインフラは無残に破壊された。日本の民主主義は二十年逆戻りしたといってもよく、これほどの重罪は他にない。

 しかも卑怯なことに、民進党は反省するどころか今回の参院選ではこの言葉を封印した。まさにご都合主義である。

 民進党は直ちに解党せよ。