平本淳也(元ジャニーズ所属タレント)

 2016年は政治や経済だけでなく、芸能も含めてさまざまなニュースが飛び交った激動の1年であったが、その中でも365日ほぼ欠かさず話題に上ったのはSMAPだけと言っても過言ではないだろう。解散危機のニュースに始まり、そして大みそかにグループとして本当の解散を迎え、SMAPは結成からおよそ28年、デビュー25年の活動に終止符を打つ。最後の最後まで話題を独占することになる。

 「最後の砦」と期待された『SMAP×SMAP』(フジ系)が終わり、『紅白歌合戦』(NHK)出場辞退で、SMAPがSMAPとしてステージにそろうことはもうなくなった、全国のファンからは嘆きも乾くほどのため息が漏れているようだ。

 こうしたSMAP解散騒動の裏でジャニーズ事務所に関する悪いニュースも続いている。所属グループやタレントのファンクラブを運営する「ジャニーズファミリークラブ」の会員規約をめぐって消費者団体から一部不適切との指摘を受けた。最も問題にされているのはコンサートチケットだ。抽選であるにもかかわらず、申し込み時に代金を支払い、抽選に漏れて購入できなかった場合は振込手数料を差し引いたうえで返金するという仕組み。確かにファンが何の得もなく損だけしているのに、ジャニーズ側は得しかしないというのは、規約上に無理があるというわけだ。
(イラスト・不思議三十郎)
 さらに、興行活動していないSMAPのファンにしてみれば、会員であることのメリットは何もない。ファンクラブの存在自体厳しい状況で「この会費は一体何のための費用か」と多くのSMAPファンが疑問を抱いている。ただ、その一方でSMAPの代表曲で国民的ソングとなった『世界に一つだけの花』は、販売枚数300万枚突破という歴史的売り上げを達成した。それは解散阻止の願いを込めたファンの購買運動のたまものであり、怒りと喜びが交錯する複雑な心情がうかがえる。

 では、ジャニーズ首脳はどうだろうか。騒動が勃発した当初、寝耳に水のとんでもない解散話にあわてた様子だったジャニー喜多川さんは、とっくに諦めていて、もはやSMAPというグループ自体を亡きものとして扱っているようだ。メリーさんも、森且行が辞めた時「森は最初からいなかった」と言っていたが、SMAP解散についても同様に見事にスイッチが切り替えられていることだろう。