異端とは


 歴史の授業で、「異端裁判」などが出てきますが、異端とは正統な信仰から外れた信仰のことです。異端は、その宗教の中では大問題です。たとえば、キリスト教を名乗っていたとしても、三位一体を否定し、キリストは神ではないと主張したり、自分がよみがえったキリストだと主張すれば、異端だとされるでしょう。

 細かい部分を見れば、キリスト教も仏教も教団教派宗派によって違いがあり、特徴があります。それぞれ自分の団体が最も良いと思うのは当然です。違いがあることで、互いに学びあえることもあるでしょう。その場合は、議論をすることはあっても互いに同じ仏教、キリスト教と認め合います。根本的な部分で正統的な信仰と外れると、異端とされるわけです。

 新興宗教の中には、教祖の枕元にキリストとお釈迦様が現れて真実を教えてくれたなどと主張するものがありますが、どちらの宗教を名乗っても、異端だとされます。

 しかしどのような教義でも、その団体が問題を起こさない限りは、異端であるかどうかは宗教外の人から見ればあまり関係のない話です。社会のなかでは自由な信仰と活動が保証されるでしょう。ただし、異端の団体がキリスト教、仏教、イスラム教と名乗れば、伝統的な団体は、それは違うと主張するでしょう。

 以前は、マスコミ報道でも、その団体が名乗っていればキリスト教団体仏教団体と紹介されましたが、近年では問題を起こした団体を「○○教を標榜する」と報道することもあります。

新興宗教、異端、カルト


 それぞれ本来は自由なのですが、社会問題化する宗教の中には、新興宗教であり、異端のカルトであり、そしてマインドコントロールや洗脳を使う破壊的カルトであるケースも見られます。


個人の犯罪


 残念ながら、破壊的カルトではなくても、問題を起こすことはあります。信仰内容も宗教団体も問題はなかったものの、そこの僧侶や神主牧師神父が、犯罪を犯して逮捕されてしまうことはあります。

 ある宗教者が酒気帯び運転や脱税で捕まったり、殺人や性犯罪を犯したからといって、その団体や宗派が、異端とかカルト宗教ということはないでしょう。また、犯罪心理学、精神医学的に見て、これらの犯罪者が診断名のつく異常な人とは限りません。

 今回逮捕状が出た男性の信仰内容も、所属団体も、原理主義的な部分はあるものの、異端、カルトではないと思います。偶像礼拝の否定も、キリスト教の普通の教えです。また彼は立派な仕事もしていました。だからこそ、彼は多くの場所に招かれました。