2017年01月05日 16:40 公開

オーストラリアのマリーズ・ペイン国防相は5日、インドネシアから通告があった軍事協力の一時停止について、早期再開への期待を示した。

インドネシアは「多くの点で改善の必要がある」として、オーストラリアとの全ての軍事協力を一時停止するとしている。

豪政府関係者らによると、軍の語学教育の施設で使われていた「教材」に、インドネシア側から問題の指摘があったという。

インドネシアのジョコ・ウィドド大統領は、憤慨する声はあるが、オーストラリアとの関係は強固だと述べた。

ジョコ大統領は記者団に対し、「オーストラリアとの関係は依然として良好だと思う。状況がエスカレートしないよう、まず実務レベルで問題をはっきりさせる必要がある」と語った。

ペイン国防相は、独立運動がある西パプアに関連した問題についても、インドネシアから指摘があったと明らかにした。

ペイン氏はオーストラリア公共放送(ABC)の対し、現在政府が行っている調査を早期に完了すると述べた。「調査が終了し、懸念に対する何らかの対応がオーストラリアでとられたと、インドネシアに示すことができた時点で、協力関係全体で再開に向けた協議ができることを期待する」と述べた。

インドネシア軍の報道官、ウリアント少将は、協力の一時停止は昨年12月に始まったと説明。「オーストラリア軍との協力は、合同訓練も含む全ての形が一時的に停止された。問題ができるだけ早く解決されることを期待している」と語った。

地元メディアによると、インドネシア軍の特殊部隊コパススは、オーストラリア西部のパースで同国軍の特殊空挺部隊と合同訓練を行っている。

インドネシアの新聞「コンパス」によると、コパススの教官が、訓練施設にあったラミネート加工された資料に、インドネシアの国是となっているパンチャシラと呼ばれる建国5原則を侮辱する内容を見つけたという。

オーストラリアのメディアは、資料には西パプアに触れた部分があった、と伝えた。同地では長年、独立運動が行われている。

ペイン国防相は5日、「インドネシア国防相から西パプアの問題について指摘があった」と述べた一方、オーストラリアは「当然」、インドネシアの「主権と領土の保全」を認めている、と語った。

これについて質問を受けたインドネシア軍のウリアント少将は、一時停止には多くの理由があるとだけ述べ、詳細は語らなかった。

ペイン国防相は、調査が続いていることを理由に、処罰を受けた人物がいるかどうかを明らかにしなかった。

両国の海軍は、来月、複数の国が参加する合同軍事演習に参加する予定となっている。

インドネシア海軍のジョニアス・モゼス・シパスルタ大将はABCに対し、「合同演習に今後も参加するかどうかについては、またあらためてお話しする」と語った。

インドネシアとオーストラリアとの関係に緊張が高まったことは近年、度々あり、過去にも軍事協力が一時停止されていた。しかし、最近では両国関係の改善が進む兆候が出ていた。

(英語記事 Australia hopeful of restoring military ties with Indonesia