藤岡信勝(拓殖大学客員教授)


雑報の寄せ集めの日刊紙


 日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』の1月11日付から23日付までを読んだ。この間に日本共産党第27回大会があり、中央委員会報告など大会関連文書を読むのが目的でもあった。ここでは、党大会の話に行く前に、『しんぶん赤旗』の感想を書いておきたい。

 まずページ数が16ページで、その厚みは朝日、読売などの夕刊と同じような感触である。ページ建ては、真ん中あたりに「学問・文化」というロゴのついた文化面があり、続いて生活面、スポーツ面と来て、最終ページはテレビ・ラジオ面という普通の日刊紙の構成と同じである。国際面らしきページもある。党勢拡大を扱った面があるのは政党機関紙、特に共産党の特徴だ。

 ただ、分からないのは、それ以外のページのカテゴリー分けがどうもハッキリしないことだ。その他の国内記事は、どういう基準で各ページに割り振られているのかが見えない。読んでいて頭の整理がつかない。

 紙面全体を流れる一貫したメッセージが感じ取れない。散漫で、雑報の寄せ集めという印象である。何のキャンペーンも展開されていない。これは軽い驚きで「商業紙」の朝日、産経のほうが、よほど「主義」がハッキリしている。

 一言でまとめると、『しんぶん赤旗』は魅力がない。これを熱心に読んでいる党員は、これで運動団体のリーダーとしての役割を果たせるのだろうかと心配になる。

野党共闘に有頂天


 日本共産党は、1月15日から18日までの4日間、第27回党大会を開催した。主要な大会関連文書は、(1)大会決議、(2)中央委員会報告、(3)志位和夫委員長の結語、の3つである。大会決議案は2カ月前に公表され、下部組織の討論と大会での代議員の討論で質問や意見が出され、それを受けて若干の訂正や補強がなされて確定文書とされた。
大会決議案の採決が行われた共産党大会最終日=1月18日、静岡県熱海市
大会決議案の採決が行われた共産党大会最終日=1月18日、静岡県熱海市
  この大会で最も強調されたことは、日本共産党を「含む」野党共闘の成立である。昨年、2016年7月の参議院選挙で、日本共産党を含む野党統一候補が実現した。これを大会決議は、ベルリンの壁の崩壊になぞらえて、「日本共産党を除く」という「壁」が崩壊した、と表現した。

 1980年の「社公合意」以来、この「壁」がつくられ、国会でも野党協議などの対象から除外されて蚊帳の外に置かれていたのであるが、2015年の安保法制反対運動のころから野党共闘の流れが出来、翌年の選挙協力にまで結びついた。これを共産党は最大限に評価し、日本政治の新しい動向として強調している。