山岸明彦(東京薬科大教授)

 7つの岩石惑星が地球から39光年の場所にある星の周りで発見されたことが、英国の科学雑誌ネーチャーで発表されました(Gillon, M. et al. Nature 542, 456-460)。その解説記事も同じ号に載っています(Snellen, I. A. G. Nature 542, 421-422)。

 太陽の周りには7つの惑星が回っています。夜空の星は、地球から遠く離れた場所で、太陽のように輝いています。その周りにも、多くの惑星があることがわかってきています。
発見された7つの惑星と太陽の役割をする赤色矮星のイメージ(NASA-JPL / Caltech)
発見された7つの惑星と太陽の役割をする赤色矮星のイメージ(NASA-JPL / Caltech)
 それらの惑星を直接見ることは望遠鏡でも難しいのですが、星の輝きを観測すると、惑星があることを推定することができます。遠くの星と地球の間を惑星が通り過ぎると、惑星が通り過ぎる間、星の光がほんの少し遮られることになります。この方法で、これまでに3500もの惑星が見つかっています。

 ただし、この方法にはいくつもの難しい問題があります。例えば、星の大きさが大きい場合です。大きな星の前を遮る惑星が小さいと星の光はほとんど減らないので検出は難しくなります。惑星の軌道面が地球からみて傾いていれば、惑星が星の前を遮ることはありません。

 さらに、惑星の周期が長いと、たとえば数年あると、観測している間には星の前を遮る可能性は大変低くなってしまいます。これまで見つかった3500個は、こうした問題点を超えて見つかった惑星の数なので、これよりも遙かに多数の惑星が宇宙にはあるのだろうと想像されています。

 今回の発表では太陽よりも遙かに小さい、トラピスト1という名前の星を観測してその惑星の探査が行われました。トラピスト1は太陽よりもかなり小さく、木星をすこし大きくしたほどの大きさしかありません。

 星の大きさが小さいと明るさが遙かに弱く、暗い星です。星が暗いので、その前を遮る惑星が小さくても検出できるわけです。その結果、地球とほとんど同じ大きさをした惑星が、7つも一度に見つかりました。

 これまで、地球と同じくらいの惑星も見つかっていましたが、数はそれほど多くありませんでした。一つの星の回りにいっぺんに7つも見つかった事は、地球と同じくくらいの大きさの星が実は宇宙にはまだたくさんあるということを想像させます。

 これらの7つの惑星は、トラピスト1の近くを回っていますが、7つのうち、内側の6つの周期は1.5日から13日と地球に比べると遙かに早い周期で回っていました。