神田敏晶(ITジャーナリスト)

 テレビ番組をネットニュースで見てから録画視聴することが増えてきた…。もはや、テレビを「生」でずっと視聴し続けるというのは、朝の限られた時間だけではないだろうか。
 好みの番組は、ハードディスクで録画していたが、いつしか、動画サイトで検索すれば到達することができるようにもなってしまった。また「全録」「6チャンネル同時録画」ハードディスクレコーダーも増えてきたので、生で視聴するよりも、数十分遅れて視聴し始めて、CMをスキップするほうが時間効率が良いというのは、もはや小学生でもわかる現象となった。

 民放が提供する「TVer」では、見逃したドラマや番組を1週間前くらいまではCMつきで無料視聴することができる。しかもテレビ局の垣根を完全に超えていて、何チャンネルのドラマを見ているかどうか意識しなくなった。しかもCMはしっかりと見させられ、スキップできない。むしろWi-Fiがあるところで、どこでもドラマとバラエティは視聴する機会があるのだ。テレビの概念が変わった。録画することなく、ヒマつぶしをするにはとても便利なサービスだ。

 また、テレビ朝日系列のANNニュースであれば、サイバーエージェントの「Abemaニュース」で24時間視聴できる。NHKも、「NHK NEWS WEB」で速報性のあるニュースを記事スタイルのメタファーで動画視聴できる。

 ニュースもドラマもバラエティも、テレビよりもネットで見るほうが自由度が高かったりする時代だ。面倒なのは、散らばっているメディアのブックマークの使い分けくらいだろう。

 ヤフーニュースやLINEニュースなどでは、坂上忍さんやダウンタウンの松本人志さん、ビートたけしさんらが発したコメントがアクセスランキングに踊る。芸能情報ではなく総合ランキングまでも芸能が占めているのだ。それだけの視聴PV数を『タレント発言の記事化』が稼いでいる。

 「タレント名」+「発言内容」=「インパクトのあるタイトル」というフォーマットのみで耳目が簡単に集められる。取材も分析も何もいらないのだ。ただ、テレビとレコーダーさえあれば記事は書けてしまう。「いつ、どの番組でそのコメントを発したのか」を明記すれば、芸能ジャーナリズムとしても成立する。

 「最新急上昇ワード」や、「リアルタイム検索」を見ているだけで、テレビで、今何が起きているのかも掌握することができる。そして、「全録ハードディスクレコーダー」で番組やコメントを確認すれば1時間後には、れっきとしたニュースとして配信できる。テレビを見ただけで記事が書けるのだ。これはもはや、読書感想文よりも簡単で時間もコストもかからない。