佐野秀光(「支持政党なし」代表)

 「安倍首相とその夫人にまつわる疑獄事件か?」という当初の触れ込みで、一気に世間の耳目を集め、これでいささか飽き気味だった「小池劇場」も霞むかと少しは期待したものの、早この騒ぎも収束に向かっているように見受けられます。

 夕刊紙の大見出しには「もう止まらない 森友学園大疑獄が安倍政権を吹っ飛ばす」などとありますが、どうでしょう?安倍首相も、自らと夫人のことに話がおよぶと弁解じみた答弁しかできていない上に、野党の挑発に苛立つ場面があったり、愉快な気分ではいられないかもしれませんが、こうなったらキチンと事実を明らかにするのがよいでしょう。

 与党が圧倒的多数を占める国会で、自民党内も安倍一強といわれる状況の中、安倍首相夫人が名誉校長を務めるという触れ込みの学校を、具体的な指示がなかったとしても官僚サイドが斟酌し、協力的な姿勢を貫いたということは考えられないことではありません。
安倍晋三首相(左)と昭恵夫人
安倍晋三首相(左)と昭恵夫人
 結果的にすべて森友学園の希望にそった方向に事が運んだわけですが、口利きに伴う贈収賄に当たる行為があったのかどうか、国の対応に違法性があったのか否か、それは推測ではなく事実を明らかににしなくてはならないでしょう。

 とはいえ、このような大騒ぎになって誰が一体得をしているでしょうか。目下、損をしていると思われるのは安倍首相の方で、森友学園側からヨイショされたものの、この様に騒ぎになっては実に迷惑なことです。

 また、森友学園も安倍夫人の名前を利用しようとして名誉校長にしていなければ予定通りに小学校も開校出来ていたのかもしれませんが、今となっては4月に予定している開校が危ぶまれる事態となってしまい安倍夫人の名前を利用しようとしたが結果として墓穴を掘った形になっています。

 「国有地が9割引き」とか、疑惑の中心に時の首相自身の名前が踊れば、これは当然国会で追及されねばならないことです。一体どんな事実が明らかにされるのかとワクワクしながら推移を見守っていたのですが、国会中継を見ても、野党、特に民進党の追及には全く迫力が感じられません。