この幼稚園では園児に教育勅語を暗唱させていたことでも知られており、幼稚園で講演したり推薦の言葉を寄せたりした右派知識人や議員の多くが、そのことを評価していました。国会で質問された稲田防衛相も個々の徳目には正しいものがあると答弁していましたが、問題は教育勅語が担っていた歴史的な役割にあります。

 それは「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壌無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」という内容を含んでおり、これこそが戦前の国粋主義と戦争遂行のための精神的な支柱とされ、軍国主義教育の手段となっていました。だからこそ、戦後、衆議院で「排除に関する決議」、参議院では「失効に関する決議」がなされているのです。

 教育勅語は戦前戦中の軍国主義教育の要であり、国民主権と対立し、教育基本法とも衝突します。その教育勅語を公教育に持ち込むことは「憲法違反だ」(小林節慶応大学名誉教授)との指摘があるのも当然でしょう。

 第2は、教育機関にあるまじき園児虐待の実態です。これについても、2月22日に民進党の玉木雄一郎議員が衆院予算委員会第4分科会で質問して以降、広く知られるようになりました。
 
 大阪府の公表する資料によると、大阪府下に305ある私立幼稚園全体の充足率は74%ですが、塚本幼稚園のそれは50%にすぎません。統計にも転園者続出が明らかに示されています。

 土地取引の闇よりもたくさんの転園者を生み出す「森友学園のあり方」そのものの方が、より深刻な問題だという指摘もあります。それは教育機関にあるまじき虐待ともいえるような事例が、以下のように数多く報告されているからです。


・トイレ禁止(水筒を飲まない子、帰り道で漏らす子続出)

・ウンコを丸ごと包んだパンツをそのまま鞄に入れられる

・漏らしたら下着を素手で持って帰らされるか、透明なビニール袋で見えるように鞄からぶら下げられる・犬臭いので犬を殺せと連絡

・犬の毛が入っていたからと弁当を捨てる

・子供に特定の子供を虐めさせるように教える

・先生も虐めに参加する

・通名で通っている子の本名をプリントで配布し晒す

・PTAの収支が不明なので入らないと言ったら強制退園

・二万円のアルバムを子供の人数分強制購入させる

・時間内に給食を食べきれなかった子供は廊下に正座で食べさせる



 このような事例の全てが本当なのか。あまりにも酷すぎて、にわかには信じがたい思いがします。
 しかし、塚本幼稚園を自主的に退園したり強制的に退園させられたりした保護者たちは沢山いるようで、「T(塚本)幼稚園退園者の会」を結成しているそうです。

 そのうちの1人がPTAの会計報告がめちゃくちゃだったので園に説明を求めたら、副園長から「いいかげんにしろ!!」で始まる毛筆の手紙が届いたといいます。このような事例を見るにつけても、なぜ大阪府はこれほど運営実態が酷い森友学園に小学校の設置認可を与えたのか、ますます疑問が大きくなります。