2017年03月10日 12:49 公開

米国は9日までに、海兵隊兵士ら400人をシリアに追加派遣した。過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)の主要拠点、同国北部の都市ラッカの奪還を目指している。

米国はすでに特殊部隊をシリアに派遣しており、海兵隊兵士らは過去数日内に到着した。

一方、米国主導の有志連合はラッカ近くで空爆を実施。一部報道によると、子どもを含む20人の市民が死亡した。

ラッカ攻撃に先立ち、レックス・ティラーソン米国務長官が有志連合の参加国の会議を主催する予定となっている。国務省によると、68の国と国際機関が今月22日にワシントンで外相級の会議を開く。

国務省のマーク・トナー報道官代行は、「ティラーソン長官は、ISIS(ISの別称)打倒が中東での最優先事だと明確にしてきた」と述べた。

米紙ワシントン・ポストによると、海兵隊の砲兵部隊は半径32キロの地域を155ミリ砲で攻撃できる野砲を装備している。

有志連合の報道官を務めるジョン・ドリアン大佐はロイター通信に対し、今回派遣された部隊がラッカのISを「早期に打ち負かす」助けになると語った。

先週末には精鋭歩兵部隊の米陸軍レンジャーが、ラッカから北西にある町に重装備車両で到着。クルド人とアラブ人の混合反体制部隊、シリア民主軍(SDF)と、トルコ拠点の反体制派組織の間に始まった戦闘を中止させるのが目的だったという。

なぜ海兵隊を今?

ワシントンで取材するBBCのポール・ダナハー記者は、通常の軍隊と同じような戦闘をISに強いることができなければ、ISは打倒できないと指摘する。

IS幹部の多くは、イラクのサダム・フセイン大統領時代の軍司令官で、2003年の米国主導の連合国軍によるイラク侵攻では、すぐに敗走していた。

その後、米国の占領に抵抗する武装勢力の司令官として再び姿を現し、イラクのアルカイダ傘下組織を構成した。シリアで内戦が始まると、傘下組織はISに変容した。

海兵隊は米特殊部隊と協力し、包囲網を密にして、司令官たちが逃げられないようにすることを目指している。そのためには、連携した攻撃をして、ISに対抗する各勢力が協力するようにしなくてはならない。

海兵隊は、米軍が10年以上にわたって戦ってきた相手にとどめを刺そうとしている。

シリア内の米軍の規模

オバマ前政権時には、SDF兵士約3万人の訓練や助言のため特殊部隊が派遣されていた。しかし、その数は503人に制限されていた。今回の海兵隊派遣は一時的な措置のためこの上限が適用されない。

(英語記事 IS conflict: US sends Marines to support Raqqa assault