2017年03月13日 16:29 公開

2016年のシリアで殺害された子供の人数は内戦開始以来、最悪を記録した。国連児童基金(ユニセフ)が13日、発表した。

「どん底に到達」と題した報告書で、ユニセフは2016年のシリアで少なくとも652人の子供が死亡したと報告(そのうち225人は、学校の中や近くで犠牲に)。2015年から一気に2割増えたという。

正式に確認された人数しか含まれていないため、実際の死者数はこれよりはるかに多いおそれがある。

ユニセフはさらに、前年の倍の子供850人以上が兵士として戦場に送り込まれたようだと指摘。少年兵にされた子供の多くは前線にやられ、場合によっては処刑人や自爆攻撃、牢獄の看守として使われているという。

ユニセフの中東・北米担当、ゲールト・カッペラエレ氏はシリア・ホムスで報告書を発表し、「苦しみの深さは前代未聞だ」と述べた。

「シリアでは何百万人もの子供が毎日のように攻撃に遭い、生活をひっくり返されている」

今週で満6年となる内戦によって、シリアでは約600万人の子供が人道支援に頼って生活している。

230万人の子供がトルコ、レバノン、ヨルダン、エジプト、イラクに逃れ、難民として暮らしているが、シリア国内には子供280万人が援助の手の届きにくい地域から移動できずにいるとユニセフは指摘。そのうち28万人の子供が、包囲下で暮らしているという。

カッペラエレ氏は「子供ひとりひとりが、一生の傷を負ってしまった。健康と幸せと未来に、恐ろしい影響が出てしまう」と述べた。

ユニセフ報告に先立ち、民間支援団体「セイブ・ザ・チルドレン」は6日、シリアの子供数百万人が「毒性の高いストレス」状態で暮らしている恐れがあると指摘。シリアで暮らす子供たちは恐ろしい精神衛生上のダメージを受けており、直ちに支援しない限り、子供たちの「見えない傷」は手の施しようがなくなるかもしれないと対応を促した。

同団体によると、シリアでは3分の2の子供が内戦によって、大切な人を亡くしたか、家を爆撃あるいは砲撃されたか、負傷したことがあるという。

(英語記事 Syria war: 2016 was the worst year for Syrian children, says Unicef